歌舞伎

2009.6月歌舞伎座夜の部

とうとう観てきました。金太郎丈初舞台。

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可愛かった~。仕草がとかじゃなくてモロに整ったお顔が。たまたま前のお席が空いていたので舞台を独り占めしているような感覚でした。三代そろい踏みの舞台を観ていたら、なんだか涙が出てきました。理屈じゃない、なんというか目に見えないけど脈々と引き継がれるモノを目の当たりにした気がして。当の本人はわけわからん状態でいわれるがままにやっているでしょうし、因習というか長く引き継がれることが全て良いことだとは思わないけれどもなんだかとにかく泣けました。

今月は地味に成駒屋も三代そろい踏みなんですね。

幸四郎一家の華やいだ話題がある度に私は吉右衛門に思いを馳せます。ロビーでも両妻が左右に分かれて立っていたりするので色々妄想が膨らみます。

私は完全に吉右衛門贔屓なので、幡随長兵衛楽しみでした。なんでわざわざ死にに行くわけ?水野って何様?と不可解なことが多かった演目、今回が初見物でしたがとても好きになりました。売られたケンカは買わにゃあならねぇ男の意地がステキすぎる。吉右衛門かっこよすぎる。最初の幕で客席中央から出てくる長兵衛が目の前にいて、もう少し勇気があれば握手してもらえたのに、どうもこういう時ダメなんですよね。くっ・・・。

長兵衛の子分らも若々しくてうっとりです。亀鶴の良い声、種太郎の逞しい平目筋など。染五郎の鬘にはなんだか魚のひれみたいなものが付いてましたけど粋な頭なんでしょうか。とにかく良かったのでまた観たい!

最後の幸四郎の髪結新三はパス。吉右衛門の芝居で気持ちよく帰りたかったし、この梅雨時に幸四郎の辛気くさい生世話物は観たくなかったので。新三以外のキャストは良さそうだったのが残念。

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2009年6月大歌舞伎 昼の部

とにかく今月お昼は「女殺油地獄」です。
一世一代のこの舞台、観ないでどうする。

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殺しの場面で絵面に決まる与兵衛とお吉ステキ。全然今の仁左衛門でもいけていると思うけどな~。でも本人のいうように若い役者でも観てみたい。海老蔵では食傷気味かも、やはり愛之助かな。

しかしこの与兵衛という人、とことん駄目人間だな。ところどころに両親への懺悔の気持ちをにじませたりしてるけど、そんなもんじゃ覆せないほど駄目人間。駄目だからこその官能美?そういうこと?与兵衛がダメなのは良いとしてもお吉って女は一体なんなんだろう。よけいなお節介して隙を見せた結果殺れるとは。舞台を観るまでは多少なりとも与兵衛に想うところがある人なのかと予想していたけれど、そうじゃなさそうだし。

「真ん中な日々」さんの「貸してくだされ」このページとても参考になりました。すごい詳細な考察ですばらしい。そうそう与兵衛の借金とか両親が置いていってくれた金がどれくらいのものなのかわかりにくかったんだよな。

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2009.4月歌舞伎座夜の部

2週連続の観劇。は~幸せ。
特に今月の夜の部は全部初見だったので5時間近くずっと気張りっぱなし。

「毛谷村」
吉右衛門の笑顔が観られればそれで満足だけど、どうにもしっくり来ないストーリーでなにがなにやら。急に母と子になろうとか言われたり、仇!と斬りかかってこられたり。六助大変だなぁ。

「郭文章」
格子先での仁左衛門の指の美しさ!ドキっとしました。たわいもない筋だけど、伊左衛門の細めた目元を眺めているだけでこちらもホンワカしてくる。松嶋屋三兄弟そろい踏みの舞台とはすばらしい。私は一人っ子なのでよけいに「兄弟」というものに惹かれます。しかも松嶋屋三兄弟はみんなそれぞれ味があって見応え十分。など思いつつ、仁左衛門の三枚目をぼんやり楽しんでいると玉三郎が超絶の美しさでもって場を圧倒するので、一瞬息が止まりました。一撃必殺。ほんわかしているくせに恐ろしい演目だ。

「曾根崎心中」                                               1301回目のお初だったそうで。藤十郎の舞台を観ること自体が少ないので感激です。最初の出ではむっちり感に圧倒されましたが、不思議なことに進むにつれてスマートに、しかも若々しくみえてくる。何マジック?しかしこの舞台で個人的に一番印象に残ったのは藤十郎・お初の魔的若々しさではなく、お初の恋する乙女マジックにあっさり洗脳される徳兵衛の表情でした。生玉神社でのやりとりですでに彼岸にいっちゃっているような徳兵衛に衝撃を受けて、翫雀の魅力再発見。かっこダメ男じゃないですか。それにまた今回も久右衛門の我當に泣かされました。藤十郎の玉手御前の時の我當・合邦の時のようにオジサン(お父さん)役の我當に弱いです。

心中ものの心理ってとても面白いと思う。明らかにお初は彼をコントロールすることによってナルシスティックな絶頂を感じているように見えたし、それに完全に支配される徳兵衛の有様にも惹きつけられます。また改めて心中ものについて研究したくなった。

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2009.4月歌舞伎座 昼の部

「通し狂言 伽羅先代萩」

玉三郎の政岡、仁左衛門は八汐と細川勝元、吉右衛門の仁木弾正などなど。さすがさよな公演、豪華だわ~。

しかし玉三郎が今ひとつ精彩に欠けたか・・・1階からでもなんだか小さく見えた。なんでかはわかんないけど。いつも新鮮な驚きを与えてくる存在と思いこんでいるだけかもしれない。

仁左衛門は今月ものすごく美味しい役どころ。昼の八汐と勝元役に夜は伊左衛門。個人的に八汐という役が大好きで、似たような岩藤よりもなんだか憎めなくて好き。岩藤VS尾上・お初と八汐VS政岡の対決を比べると、政岡が真面目すぎてどうも感情移入にしくいから八汐に肩入れしてしまうかも。岩藤の敵である尾上やお初はそれなりに大きなコンプレックスを抱えている女だから。

福助の沖の井はちょっとウケねらいすぎなのか軽々しい。孝太郎の松島が逆に息苦しいほどきまじめなもんだからよけいに。

一番観たかったのは吉右衛門の仁木。ゆらゆら影とともに花道を行くところで鳥肌が立った。まさに雲の上を歩いているよう。「対決」ではどこまでも爽やかな仁左衛門の勝元に、うすら寒いほどの仁木の悪っぷりが好対照。二人の視線が絡み合う一瞬がオレ的クライマックスでした。

そんなこんなで思わずまた禁を破って舞台写真買ってしまった。

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2009年1月 歌舞伎座夜の部

今年の浅草歌舞伎にはあんまり興味沸かなかったので取らず、今日が初芝居。

「寿曽我対面」
「鏡獅子」
「鰯売」

あ~楽しかった。
どれもお正月らしくて満足満足。

「対面」の化粧坂少将・菊之助は今年も美しかった・・・。後ろの席からも大きなため息が聞こえました。完璧に近い卵形を描く顔の輪郭もだが、大きく朗々と響く声が特に好きです。

「鏡獅子」
勘三郎まだやせてないのか?なんて思ったり。でも後ジテはどうしようもなく興奮。と何度観ても鳥肌が立ちます。かぶりつきでした。びっくりしたのは胡蝶の精に孝太郎長男の千之助が出てたこと。もうそんな大きいのか・・・早速買ったかぶき手帖で調べるともう一人の胡蝶・松江長男の玉太郎と共に平成12年生まれだった。ほうほう。
すっかり役者だなぁ。きまじめに奮闘するぱっちりおめめの玉太郎に比べて少し細めの目うっすら色気もあったりして。役者の成長を間近に見られるのも歌舞伎の面白いところ。

「鰯売」
勘三郎襲名興行の時に観ることができた。DVDにもなったので何度も何度も観たお気に入りの作品。歌右衛門と先代勘三郎のアテ書なだけあってよく出来ていて本当に面白い。細かいところはやはり襲名の時の方が一々面白かったなと思う。次に観られるのはいつかな。

銀座に出たついでにバーゲン最終日に参戦してみた。予想外にどこもスッカスカ。これが不況ってやつねっ!途中雪も降るし、このところ寒かったこともあって一人景気対策としてアウター3枚も買ってしまった。日本経済に貢献するオレ様。オペークで見つけたぱっきりした黄色のショートダウンジャケットに釘付け。エリが大きくてラフレシアか仮面ライダーにやっつけられる何とか怪人のよう。だけど買った。絶対明日着る。

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2008.11月平成中村座 法界坊

そうそう毎日皇族皇族言っていられない。
「法界坊」を観に行きました。串田和美演出「法界坊」は2回目。忠臣蔵の先月に比べると、気楽に観られて良いわー。とにかく公演全体が短いところが良い。そこか。歌舞伎座の公演ももっと短くしてチケット代を下げて欲しいと思うが、コスト的に難しいんだろうか。

舞台の方はコレと言って。串田演出ね・・・正直ネタ切れ感あり。最初にみたコクーンのような衝撃はもうなかったなぁ。
番頭正八の無表情さが蛇のようにしつこくて「ほほう」と思っていたら筋書でまさしくそのことを亀蔵が言っていた。再演を重ねるたびに色々な工夫をされているんだということがよくわかったよ。しかしそういう細かい見所を、最後の演出がうち消しているような幕後感。そうそう何度もその手は食らわないぜって感じでした。いや楽しかったですけども。

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2008.10月平成中村座 Bプロ

「五段目」
橋之助の定九郎がもがき苦しむ様を楽しみにしていたのだけれど、意外とあっさり死んじゃって残念でした。最初の白い腕と最後の赤黒い血のみ印象に残る。

「六段目」
小三郎のおかやはいくらなんでもきつかったなぁ。どうにもこうにもお母さんの柔らかさが足りなかった。そもそも柄じゃないと思うし。正月浅草で観た芝喜松のおかやが良かったこそ、つらかったです。
勘三郎の勘平は初めて生で見たかもしれません。脇が今ひとつだったから、なんだか浮いて見えたような気がしました。「歌舞伎オンステージ」を持ち込んで、浄瑠璃や細かい所作を確認しながら・・・という邪道な方法で観る。勉強になるわー。

「七段目」
仁左衛門の由良之助、橋之助の平右衛門、孝太郎のお軽。前に観たのは吉右衛門の由良之助に玉三郎のお軽、さらに仁左衛門の平右衛門だったからな・・・コリャどうしても比べてしますよ。仁左衛門って由良之助の柄とは微妙に違うイメージでした。四段目の慌てて出てくる、殿の信頼篤い由良之助は良くても、柔らかい惚けぶりときりっとしまった素の顔を印象的に魅せる七段目は私にとっては物足りなかった。吉右衛門バンザイです。
お軽の甲高い声にちょっと閉口。兄の平右衛門も熱演過ぎて汗だらっだらだったけど、お軽ほど聞きづらくはなかった。

時間の都合上、ここで退出。
色々気になるところはあったけど、この浅草の即席小屋で「忠臣蔵」を観るということ自体がもうかなり価値ある経験でした。大劇場では完全な別世界を味わっていますが、ここではすぐそこに自分も一体となれる舞台があります。いつもは過剰なまでに静粛さを求められる場で観ているからこそ、良いところでヘリコプターが飛んだり、花屋敷の歓声が聞こえたりという雑踏の中での観劇に、江戸時代に本当にタイムスリップした気分が味わえました。

ま、江戸時代にヘリもジェットコースターもないっすけどね。

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2008.10月平成中村座 Aプロ

平成中村座、小屋の出来上がりを見守っていただけに感慨深いです。

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呼び込み、出店のバリエーションの少なさをみると前回5年前に比べて落ち着いてきたといいましょうか、ネタ切れといいましょうか。逆に言えばもう定番化してきたということなのかもしれません。以前のような異常な浮かれっぷりは観られませんでした。出し物が忠臣蔵なのも関係しているのか。

大序から城明け渡しまで。

大序を観るのは2回目。最初は去年2月の歌舞伎座でした。儀式化された緊張する舞台・・・ですが、席が悪くて中央半分以上が見えず残念。前の人がでかかった。しかも前の前の人もでかかったので前の人も頭が左右行ったり来たり。多分私もそうなっていたと思います。後ろの人、済まぬ。

   ダンス☆マンの歌みたくなってしまった・・・。わかる人だけで良いのだ。

古典中の古典をこの平成中村座という小屋でやるということが今回の意義だと勘三郎が言っていました。
いつもの中村座というと奔放になりすぎて、やや目障りにも思えるようなワサワサした感じがありました。それはそれで面白かったですけど。
しかし今回は江戸時代さながらにまさしく「小屋」で芝居見物しているという実感がありました。何せこの即席の舞台に、あの仁左衛門が由良之助を熱演しているわけですから。
今回はこれが大きかったのではないでしょうか。舞台は観にくかったけども、雰囲気は十分楽しめました。

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2008.10月芸術祭十月大歌舞伎 夜の部

怒濤の十月、十一月。興行も多けりゃ、個人的に行事も旅行も多いってんで歌舞伎座夜の部に行けるのは今日だけ。ネットで慌ててチケット取ったらまた前から二列目で、首が痛かった。

「本朝廿四孝」
首は痛かったが勝頼・菊之助のきめの細かい美しさを存分に味わえました。ほとんど動きのない勝頼だからそれはもうがん見です。「十種香」玉三郎の八重垣姫では濡衣はやってもやっても霞んでしまいますのう。前に観た時はそれなりに濡衣って美味しい役だなと思ったような気が。
「狐火」はてっきり人形振りなのかと思って楽しみにしていたのにぃ。久しぶりの人形遣いが右近丈だったし。歌右衛門型では人形振りはしないということは、この芝居では玉三郎の人形振りは見られないということなのか。

「雪暮夜入谷畦道」
初めて観ました。「ザ・男の足」な芝居ですね。これを十五代羽左衛門がやったのかと思うと・・・想像しただけでうっとりしてしまいます。いやもちろん菊五郎の花道の姿もかっこ良かったです。菊之助の三千歳もぶらぶら病とは思えぬほど健康的な美しさ・・・。
しかしなんとなく期待していたほどの色模様ではなかったです。直次郎と三千歳の温度差があるような気がしました。幕切れも歌舞伎らしくなくって落ち着かない。
それはそれとして人間国宝・田之助丈を久々に観ることが出来たのは良かった良かった。ふっくらしてるし、声にも大いに張りがあってまだまだイケルじゃないですか。もっと観たいです。大向こうから「横審!」とかかるのかと思って期待してたのにありませんでした。専ら稽古総見や場所総見などで内舘牧子の隣でしか田之助丈を見かけなかったのでうれしいです。

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国立劇場

国立劇場の演目は実験的すぎて時についていけなかったり、面白いのに間延び過ぎて飽きるということが多い気がしますが、宣伝ポスターの格好良さにはいつも引きつけられます。

去年11月の合邦。

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今年10月の「大老」

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問題は今年11月のこれ。

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これまた何がなにやら。全然予想がつかない演目ですね。江戸川乱歩原作「江戸宵闇妖釣爪えどのやみあやしのかぎづめ」だそうです

どうしたもんやら。観るべきか観ざるべきか。それでなくても11月は忙しいのにもう!

ちなみに12月はこれ。

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これもうーむ。



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平成中村座建築中

10月・11月と連続興行の平成中村座。ポスターの塩治判官が美しいですなぁ。浅草寺本堂裏ではカンコンカンコン着実に小屋が造られております。

正面。鳩ではなく、はとバスがたむろしています。ポッポー。

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裏。まだかっぽり開いている舞台側から。このポジションから小屋を見ることってなかなかないと思います。今週初めにはなかったものが!中村屋の巨大提灯。見えてないけど、脇には黒白柿色の中村屋定式幕も取り付けられていました。しかし内装も舞台も全くできていないのに提灯が先に、しかも火が入ってますね。どういう順番なんでしょうか。なにかしきたりがあるのだろうか。

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フェンスにへばりついて撮ってみる。

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手前のフェンスにかけられている中村座の看板は使い回しとみたね!色あせすぎや。



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2008.9月新橋演舞場夜の部

今日は新橋で亀治郎を観ました。8月の亀治郎の会はどうしても都合合わず泣きながら断念したので今日はとても楽しみでした。3列目中央。

「加賀見山旧錦絵」
時蔵の尾上、亀治郎のお初、海老蔵の岩藤。亀治郎のお初は4年前の国立劇場で観ました。その時も3列目で、主に首の痛みが記憶に残っております。あの時はかぶりつきでみていたので、今回はちょっとずつ違う演出をじっくり楽しみました。我ながらよく憶えているものだと感心。でもどっちがいいかはよくわからない。
血気盛んな成田屋・澤瀉屋に挟まれても時蔵はステキなのです。大姫は長男梅枝。もう20歳なんだな・・・。
海老蔵の岩藤、怖い。今にも角が生えてきそう。時蔵の尾上に釣り合っているのか、なんとなく違和感あったような。個人的には松也の求女にすり寄る所を期待していたのに残念でした。
奴伊達平の三津五郎長男巳之助が予想外にかっこよかった。お父さんそっくりの眼力に、お父さんにはないすらりとしたプロポーション・・・。先月の山神に続いて、これからがとっても楽しみです。

「色彩間苅り豆 かさね」
これが一番観たかったのです。ロンドンにいるつもりでじっくり観ました。すばらしい~ブラボ~。中盤まではどうも与右衛門の内的体験がはっきりわからず、かさねのクドキを鬱陶しく思っているのか、あるいはただ単にほだされてしまうのか、心中するというのは本心だったのかなど大いに悩みました。しかし髑髏が流されてきての急展開からはとにかくかさねの嫉妬・情念がすさまじくて、与右衛門が何を思っているかの考えているヒマがなかった。
特にかさねがばったり倒れてから、手だけがすぅっとのびて逃げる与右衛門を引き戻すところが本当に怖くて。一見腕に力が入っていない風なのに、逆にものすごいエネルギーを感じるから怖い。もちろん海老蔵の与右衛門ですから、その姿の美しさを凝視、しかし上手のかさねの腕も怖くて眼が離せないので困った困った。最後、絵面に決まったところも美しかったです。これはまた観たい!

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2008.9月赤坂歌舞伎

先月のAidaの悪夢を払拭すべく、待ち望んだこの日。

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このポスターのデザインがすごく気に入りました。みんな好きみたい。

グッズとしては、このポスターの背景と勘三郎別々に染め上げられたてぬぐいが発売されていました。もちろん購入。

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「江戸みやげ 狐狸狐狸ばなし」
ぐろい!今回初めて知ったけど、ぐろすぎるよ!!
まず冒頭から「牛娘」の設定も含めてかなり際どいエロい内容。おお、これが赤坂か・・・と勝手に友人と無理矢理合点。それはまあいいとしても主人公・伊之助の仕返しもしつこい。筋をしらない我々は「幕か、ここで幕なのか?」と何回も前のめりになった。ただの仕返しだけで終わるならまだいいが、さらに追い打ちかけて同じ仕掛けの繰り返し、尚「おきわ」があまりのショックでおかしくなるというは・・・。ぐろく、そしてくどい!!
化かし合いの応酬がテーマなのはわかる、伊之助のチャーミングさも理解できる。しかしなぁ。今時の放送禁止用語をこれでもかというほど繰り返すのには正直引きました。すっごい笑ったんだけども。

それから段治郎の抜擢、びっくりしました。とにかくすらっとしていてでかい。弥十郎がいる舞台でも「でかい」と思わせるとは相当です。いつもだったら橋之助辺りが勤める役でしょうか。かっこよかったけど、板に付いていないというか色男の余裕があまり感じられなかったような。鼻に抜ける台詞回しがしつこいと思いました。でも澤瀉屋から離れてこういう舞台でもっと観たい人です。がんばれ。

「棒しばり」
勘太郎・七之助兄弟。この演目は観たことあると思っていたけど、こんな激しくワタワタしたものだっただろうか?若さに任せてといった感じでした。また勘太郎が勢いすぎて鬘がずれていた・・・浅草歌舞伎の悪夢再び。観劇後早速酒摂取ダッシュ。

カーテンコールには棒しばりの3人しか出てこなかった・・・お父さんはすでに帰宅?


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何を観て何を観ざるべきか

9~11月は歌舞伎座・平成中村座・新橋演舞場・赤坂歌舞伎・国立劇場文楽と観たい公演が目白押しでもう何がなにやら混乱気味。

しかも10月は法事で帰省、11月は念願の大江山「日本の鬼の交流博物館」、さらに九州場所遠征予定だし。

くっ・・・選びきれない。

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2008年8月歌舞伎座 第3部

暑い~蒸し暑い~。
3列目センター。近い、近いよ・・・。最前列に舞妓さんが座ってました。訛を聞くと、京都から来てたのかな。かわゆらしい。きゃぴきゃぴでした。後ろの人ややや見にくそうでしたが。

「紅葉狩」
勘太郎の更科姫、橋之助の惟茂。惟茂の颯爽した姿にまずもううっとり。外の蒸し暑さを忘れました。ここですでに舞台写真購入の禁を破ることを決意。ドキドキしながら更科姫を待つ。上手からの出は「こんなもんかな」と、声もちょっと枯れていてなんともなぁと思ったのでした。んが、んがしかし、徐々にはまっていったのですなぜか。勘太郎は痩せたのかな、すらりとして3列目からはかなり大きく見えました。お父さんに似てきたのはもちろんだけど、お父さんの天衣無縫さとはちょっと違ってほんの少し憂いというかなんだかよくわからないけどそういったものを感じたのです。身体が硬いからか?しかし私は良いと思ったのですよ。鬼女に戻ってからもかっこいい。惟茂との対決は橋之助が若手相手にハッスルといいましょうかドタバタしすぎて、ちょっとうるさかったかな。でも最後は本当に錦絵のようでした。
鶴松の野菊、巳之助の山神。この二役は逆でも良かったのではなかろうか。神様って稚児であらわされることも多いし、巳之助のような中途半端なお年頃では雰囲気でないかな。でも山神が惟茂起こそうとするところは舞台の床が抜けるかと思うぐらいの勢いで、花道の戻りもめちゃくちゃ元気で良かったです。

「野田版 愛陀姫」
私には合わなかった・・・。

気に入ったところ。アイーダ原作のストーリーの多重性はとても面白いし、特に濃姫の葛藤は生々しくて興味深かった。弥十郎の道三のはまりっぷりは彼ありき、彼のための役なのではと思うほど。蝮柄の衣装もかっこ良かったです。それと最後の濃姫の嫁入り衣装の豪華さ。あれに一番お金かかったんじゃなかろうか。いや、象かな。

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これは楽しみ。

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2008.8月歌舞伎座 第1部

久しぶりの歌舞伎座。

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「女暫」
福助の巴御前。うーむ。萬次郎の巴御前をみた時のような興奮はなかったな。かわいらしさと迫力があんまり・・・つまり福助があまり好きでないんだと結論されます。戻りの花道では簪みたいなヤツがずれちゃって、ドタバタ。なんだか初日らしいなと思いました。

「三人連獅子」
親獅子橋之助、子獅子国生、母獅子扇雀。コクーンに来ていたのを見て、大きくなかったし痩せたなー思っていました。初日を見に来ているお客さんはみんなハラハラしつつ、温かな目で見守っていました。楽までにどんなにうまくなっていくのかも見てみたい。

「らくだ」
落語っぽいなー。勘三郎&三津五郎コンビの世話物なんて面白くないはずがない。しかも亀蔵が死体だもの。こなれた感じがみてて楽で良いです。


 

初日観劇は初めての体験。まだまだ歌舞伎素人なのでこなれた後半で観たいと思ってしまいます。今回は自分のスケジュールが合わず、期せずして初日。国生ちゃんが出ていたから幕間にお母さんが盛んにご挨拶に回られていました。もう幕開いちゃうよってぎりぎりまで丁寧に挨拶されていて、TVのイメージと寸分違わぬ大らかな印象でした。横には次男の宗生ちゃんがおとなしく同行。すっきりとした男前に育っていたなー。こんな風に小さい時から役者の成長を実感できるのは歌舞伎の楽しみの一つかと思われます。

 

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2008年コクーン歌舞伎 夏祭浪花鑑

久しぶりに歌舞伎を観た、観たのがコクーン歌舞伎。

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ほわ~すごいすごすぎる!帰り道の銀座線も乗り過ごすほどイカレテしまった。なんだろ、アレは。鳥肌通り越して、ちょっと泣いた。マジで自分でもびっくり。
串田和美演出の夏祭は二回目だけど、コクーンで観るのは初めて。コクーン歌舞伎が夏祭で始まったという意味というか重さがよくわかったよー。すばらしいよー。勘三郎顔でかいー。勘太郎お父さんにいよいよ似てきたなー。

去年の三人吉三はどぎつすぎて、話もややこしいし、とにかく後味が悪い。最後なんて後味悪いどころか失笑だったからな。それに比べて夏祭のスカッとした終わりは気分が良い。夏祭だって大阪のドロリとしたもの、夏の暑さ・人情・主従の堅めなんかが絡まって暑苦しいんだけど。圧巻はやはり舅殺しの長町裏。あれは鬼だ。欲に狂った鬼と、恥辱に塗れて縛りをなくした鬼。由来は違ってもどちらも同じ鬼だと思った。鬼とハレの日の祭りが隣り合わせで瞬時に入れ替わるとは、まさしく日本の民俗学のセオリー通り。

幕開けは義平次が知らぬ間に客席に入ってきたあたりから、祭の日の陽気さで登場人物がわらわらと客席に出てくる。だからいつ始まったのかよくわからないなー思っていた。今日なんて開場前にはB1のcafeに串田和美が座ってたし。これも演出なんじゃねーの。開場前から芝居は始まってんのさー。

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ここら。ここらにあの演出家が座ったのを合図に、わらわらとみんなが出てくるんだ。間違いない。

今日は串田さんの他にbunkamuraに向かう途中でマイケルをみた。普通にポケットティッシュを差し出されてて、それを普通にスルーするマイケル。目があった。

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おまけの有名人。15日までの限定出勤らしいぞ。
幕間にはこの人の隣の受付に橋之助三兄弟が、ひそひそ指さしまくるオバサンらには気づく風もみせず余裕の体。国生ちゃん、おっとこまえになったなー。やせたか?やせたのか?焼けただけか?

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平成20年浅草歌舞伎の感想

浅草歌舞伎は5年連続。「着物で歌舞伎」は2年連続。いろんな着物や着付けの人がいて人間観察してて飽きません。

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これが今年の初観劇ですが、個人的には亀治郎の雪姫、中村獅童の松永大膳がどうもダメでした。ちょうど今日誘った先輩が去年の歌舞伎座の1月歌舞伎も一緒に観ていて、あの時も金閣寺がかかっていたのですが玉三郎の雪姫、幸四郎の大膳でしたからね。それに比べればそりゃ退屈だわよね。金閣寺てもっとエロいというか卑猥なイメージだったけどなぁ。獅童の大膳は腰は据わってないし何を言っているかよくわからないしで、さらに雪姫は「どうしてこの人が姫なんだ」という疑問がずっと尾を引いていました。亀治郎ファンなのに。

 

「源氏店」は意外と七之助のお富の色気がわざとらしくて逆に良かったです。愛之助の与三郎も期待通り。むしろ先代海老様にも似た憂い?しゃべると仁左衛門の愛嬌という感じでしょうか。前半の木更津のつっころばし、安心して観ていられました。すてきやん?羽織落とすところはちゃんと落ちてくれるのか無駄にドキドキ。そういうところはまだまだなのかも
期待していた亀鶴ですが、むー蝙蝠安はやはりきつかったか。あれでは歌舞伎町にいるポン引きだ。愛嬌はあっても昔味がなかったかな。

一番良かったのは番頭の松之助さん。安心して笑ってられた。あとはお針女の小山三さん。出てきただけで会場がほふーぅとなっていました。今年もお元気で。ここだけさん付け。

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最後に。

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平成20年新春浅草歌舞伎

新春浅草歌舞伎の演目発表。

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毎年ながらこのセンスのなさには恐れ入る。「浅草」「歌舞伎」「花形」というフレーズが助けてくれているだけで、このポスターには大した集客力がないのではと思う。これが限界か。

個人的には亀治郎の雪姫とおとくが一番楽しみです、当然。がんばりすぎて一人浮かければいいが。ラブリンの与三郎・・・これも観てみたい。お富が七之助では物足りないかもしれないが観てのお楽しみ。しかし七之助の弁天小僧は飽きたのです。もっと大人になってから観たい。

でも今年はそれぞれバランスの良い配分かと思います。私がそう思うのには獅童の配役が大きいのかも。去年の獅童の知盛はもう残念でなりませんでしたから。腰が軽すぎる。「吹けば飛ぶよな知盛の精」

第1部

一、傾城反魂香(けいせいはんごんこう)

  

土佐将監閑居の場             

浮世又平  中村勘太郎           
狩野雅楽之助  片岡愛之助             
土佐将監  市川男女蔵            
女房おとく  市川亀治郎

二、弁天娘女男白浪(べんてんむすめめおのしらなみ)

  

浜松屋店先より   稲瀬川勢揃いまで          

弁天小僧菊之助  中村七之助             
南郷力丸  中村獅童            
赤星十三郎  中村勘太郎             
鳶頭清次  中村亀鶴             
忠信利平  市川亀治郎           
日本駄右衛門  片岡愛之助

第2部

一、祗園祭礼信仰記(ぎおんさいれいしんこうき)

金閣寺             

雪姫  市川亀治郎             
此下東吉  中村勘太郎           
狩野之介直信  中村七之助             
慶寿院尼  中村亀鶴             
佐藤正清  市川男女蔵             
松永大膳  中村獅童

二、与話情浮名横櫛(よわなさけうきなのよこぐし)

  木更津海岸見染の場   源氏店の場   
           
与三郎  片岡愛之助               
お富  中村七之助              
蝙蝠安  中村亀鶴          
和泉屋多左衛門  市川男女蔵            
鳶頭金五郎  中村獅童          

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2007.11 国立劇場「通し狂言摂州合邦辻」

「摂州合邦辻」観ました。何十年ぶりかの通し狂言です。大詰以外何十年もやらないってことはそれほど面白くないってことだと思っていましたが、確かにつまらん!!大詰の庵室の場までの盛り上がりはあったかもしれぬ。じらされたともいう。あのポスターにやられたんだよなぁ。そそるでしょうがあの顔。


藤十郎の玉手御前、三津五郎の俊徳丸、我當の合邦でした。

でも私が好きになったのは羽曳野の秀太郎とその夫・主税之助の愛之助です。この二人は一応親子なんだなぁとへんなところで感慨深かった。秀太郎の柔らかさとか愛之助のもったいぶった見栄や声の張りが今のところすごく好きです。愛之助は前々から仁左衛門に似ているとは思ったが、やはり大らかさや爽やかさにはちょっと欠けるかも。クサイんだな。でも登場すると一目置かざるを得ないというのはすごい。要するに私が好きなんだな。

その点進之介の次郎丸・・・いくら道化といえども、聴いているこちらが恥ずかしくなるぐらいのダメさ。こういう役どころはもっとベテランがやるべきではないでしょうか、彼にそのような器量はないと思われる。残念。

藤十郎の玉手は私にはちょっとくどいけれど、彼女の妄執がダイレクトに伝わってきて面白かったですねぇ。でも結局玉手は心底俊徳丸を恋いこがれていたのかあるいは、家督騒動を治めるための芝居だったのかはよくわかりませんでした。このテーマはこの芝居でいつも問題になるところですが。精神科医的というか個人的には両方あったかなぁと思いましたお家も大事、でもほんとのところは俊徳丸を愛していたってのもあるんではなかろうかと思います。どっちだけと割り切れないんじゃないかと。答えを出すのも無粋かも。

全体的には大詰が見所でしょうか、当たり前だけど。ためてためて大詰で発散した感じです。でも、玉手御前が最後死ぬ時はちょっと引っ張りすぎ。そんなに言うなら早く肝の臓の生き血を絞り出したまえよ・・・。会場全体の失笑買ってました。せっかくその前の合邦の件でみんな涙ぐんでいたのにさ。これも残念。

それにしても国立劇場は客席も広いし、ロビーも開放感あるし、歌舞伎座にもこれぐらいのアメニティがそろっていればなぁと思いました。歌舞伎座の座席は狭すぎる。あそこでエコノミー症候群が起きたら敗訴だ。

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2007.11月 顔見世大歌舞伎 夜の部

久しぶりです。お、とうとう歌舞伎への興味も薄らいできたかと思いましたが、どっこい幕開きのドキドキ感は健在でまだまだいける。

「宮島のだんまり」
福助丈の横顔がお父さんに似てきているなと実感。しゃくれてきているのだろうか。顔見世だからしょうがないけど、ほんとこれつまんなくて嫌い。そ誰を観ていいのかわからなくて居心地が悪いのだ。

「仮名手本忠臣蔵 山科閑居の場」
ほんとうに戸無瀬と小浪は輿入れできると思ってきたのでしょうか。んなバカな。菊之助の白無垢はやはり美しい。途中まで顔をみせないのでこちらも期待しちゃいます。声もきれいなんだけど、張りがありすぎるくらいでちょっと浮くかしら。魁春のお石は背筋が伸びていてかっこいい奥さんだ。ロボットみたいな人だと思っていたけどそうじゃないんだと今更ながら再評価。吉右衛門の由良之助が出てくるとこ「やれ待て力弥、早まるな」の一言に痺れる。

「土蜘」
吉右衛門で観たことがあります。本家本元の音羽屋でしたが、ちょっと期待はずれかなぁ。前シテの時のおどろおどろしさというか狂気みたいなものが播磨屋の時の方があったような気が・・・怖くなかった。鷹之資丈の鬘にひっぱられた吊り目がご愛敬で、会場全体が長袴でつまずかないか心配してたよ。

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いいなぁ

亀治郎@浅草公会堂・・・いいなぁああ!

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俳優祭 

27日に俳優祭の放送がありました。当日は当直だったのでがっつり録画しといたわけですが、予想に反して「山鹿灯籠踊」が良かったなぁ。あと、「勧進帳」も。

『郷土巡旅情面影(くにめぐりたびのおもかげ)』 
  上、加賀「勧進帳」(小松市の小・中・高校生による長唄囃子演奏)
  中、肥後「山鹿灯籠踊」
  下、阿波「阿波踊」
『木挽森賑売座留(こびきのもりにぎわうばざーる)』[模擬店]
『白雪姫』 

『郷土巡旅情面影(くにめぐりたびのおもかげ)』
最初は小松の小中校生による長唄「勧進帳」。長唄の担当の子はすごく堂々と歌っていたし、三味線の弾き手の中には一人だけ譜面を見ないで弾いている子がいました。感動。私も見習わねば。次が「山鹿灯籠踊」。幻想的な踊りで特に「よ~へ~ほ~♪」が耳につく曲でした。早速ネットで検索。山鹿のHPに詳しくありました。この曲はそのまんま「よへほ節」というらしく、歌詞は野口雨情作とのこと。さすがや。

 主は山鹿の骨なし灯籠 ヨヘホ ヨヘホ
      骨もなけれど肉もなし ヨヘホ ヨヘホ
 洗いすすぎも鼓の湯籠 ヨヘホ ヨヘホ
      山鹿千軒たらいなし ヨヘホ ヨヘホ
 心荒瀬の蛍の頃に ヨヘホ ヨヘホ
      溶けし思いのしのびうた ヨヘホ ヨヘホ
 山鹿灯籠は夜明かしまつり ヨヘホ ヨヘホ
      町は灯の海人の波 ヨヘホ ヨヘホ


この曲をバックに千人が頭に灯籠のっけって輪になって踊ったら、さぞかしトランス状態になるでしょうな。私も踊りたい。阿波踊りはバラバラでちょっと美しくなかったですね。阿波踊りの熱狂の源は北朝鮮のマスゲームのような並びの美しさにもあると思うのですが。踊りゃあいいってもんじゃない。

『木挽森賑売座留(こびきのもりにぎわうばざーる)』[模擬店]
模擬店の見所はなんといっても海老蔵の無愛想さとひげそりまけだと思いますね。団十郎がどんどんいい人み見えてくる。あと隼人君の男前っぷり!早くもお父さんの錦之助を抜いている・・・将来が楽しみというか不安。おしなべてちびっ子御曹司らは愛想がいい。コレが現代っ子か。しかし、こう見てみるとみんなただのおっさんですねぇ。私はやはり舞台の上の虚構の世界だけでいいです。

『白雪姫』
こんなもんなのかー。そんなに再演されるほど面白いんでしょうか。手抜きじゃない?お妃団十郎と鏡の精海老蔵のやりとりぐらいが意外だったぐらいかな。海老蔵が素になるのが(なったようにみせているのが)、またそうさせようとするお父さんの仕草が笑いを誘うのであります。姫が王子様に会って救われるのはいいんですけど、みんな気になるのは悪いお妃がどうなったかなのではないですかっつ!六方で花道を行っただけじゃつまんないですよ。ハデに死んで欲しかった。ディズニーランドでだって盛り上がるのは悪役が出てくるアトラクションですから。
それから若手花形などが森の動物役でしたが、みんなが並んで踊ると獅童のへっぴり腰がバレバレでした。踊りをやっていないとは聞いていましたが、ここまでか。まずいよ。
あと、千住観音はずるいな。上演前の真顔の解説がむしろ可笑しい。

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コクーン歌舞伎「三人吉三」

ぬおー!!疲れた!!3時間20分。

ハイセンスなのか奇をてらったと取られるのか難しいところです。でも息もつかせぬ展開は、やれ伝統芸能だ世界遺産だと祭り上げられる歌舞伎とは一線を画す、これこそ江戸の世から庶民が観てきた歌舞伎なんだと思いました。
最初に可愛らしい犬が舞台を横切るところから、もうこれから何が起こるのか楽しくてしょうがない。あの犬はかの「眉毛犬」らしいですね。今回も亀蔵大活躍で、なんか裸になってました。

三人吉三は通しで観ると、ほんとうに因果因果で、どんだけ因果だよ!と突っ込まざる得ないお話ですねぇ。兄弟で枕を共にしてしまうおとせと十三郎も切ないですが、今回一番の見所は吉祥院でのお坊吉三とお嬢吉三の絡みでした。もうやらしすぎる。あれは退廃美とか仁義とかいう単純な言葉で説明できるものではないですよ。どうみても同性愛、エロでしょうよエロ。あ、一番簡単な言葉。
桜姫東文章のダイレクトでわかりやすいエロスとちがって、男と女の振りをした男との同性愛って錯綜しすぎて何がなにやら。特にお坊吉三の、以前は歴とした武家の跡取のなれの果てという屈折した思いがよくわかってよりやらしかった(結局そこや)。お嬢はその役柄上見かけもハデだし見所も多いので、その分彼の背景は曖昧になってしまいます。同じぐらいの格の俳優が演じるんだからしょうがないか。
しかもおとせ&十三郎、お坊吉三&お嬢吉三はそれぞれ本当の兄弟が演じているというところもミソですね。こういう組み合わせでこの舞台を観られるというのはなかなかの奇跡じゃないでしょうか。再演したい気持ちもわからんでもない。
でも大詰は頂けないな。なんでも振らせればいいってもんじゃなかろうよ。主役三人が立ち回るところなんて、ちょっと失笑。せっかく盛り上がっていた気分が一気に冷めました。あと、椎名林檎である意味はあまりなかった。「さくらん」の曲の使い回しなのではなおさらです。書き下ろしてこそ!!

もっともっと思ったことはありますが。きりがないので記録はここまで。

こういうメジャーな舞台はタレントさんが沢山いるのでそれも楽しみ。今日は林家正蔵とか佐藤B作&あめくみち子がいました。正蔵なんて「申告しよ!」とかネタにされてたな・・・。あめくみち子はとってもきれいで正直びっくり。さらに佐藤B作とあめくみち子は夫婦なのかということについて友人と口論になりました。

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2007.6月 六月大歌舞伎 昼の部 

「妹背山婦女庭訓」
これが見たかった!両花道の大作。大判事は幸四郎、定高は藤十郎。その他は魁春の雛鳥と梅玉の久我之助。両家の葛藤がややこしすぎでよくわかりませんでした。何がそんなに大変なのか、どうしてお互いの子供を殺すまで至るのか。時代ものは難しい・・・。あと、幸四郎と藤十郎だと最後の双方の嘆きが大げさすぎてちょっと失笑。

「閻魔と政頼」
「なにっつ!鷹!? ワシは鷹には弱いのだ!!」とか閻魔様がいってました。かわいいかわいい息子だもんね。
鬼はいいけど、閻魔様がもうちょっとこなれないとな。でも富十郎がやるからいいお芝居だと思いました。傳左衛門さんが舞台中央でにやにやしていたのが面白かった。

「侠客春雨傘」
子供だからってなんでも許されると思うなよ!!とか意気込んでましたが、やっぱりかわいいもんはかわいい。今日はパチパチができなかったし、おじいちゃんの手をふりほどいちゃったりしてたけど、万雷の拍手。染五郎よりも目尻が下がっていたのは梅玉や仁左衛門でした。染五郎の暁雨は花道までがいい。しゃべり始めるとかすれてることもあっていきなりかっこわるくなる。それでも齊ちゃんですべてオールオッケー。
めでたい席になんですが、こういう時にいつも思うが吉右衛門のことです。祖父の養子となって実母は姉、という奇妙な生活。そこまでして「吉右衛門」の名を守ろうとした祖父や母を前にして、息子が出来なかった自分に対してはどのような気持ちでしょうか。はっきり言って歌舞伎役者としては兄よりも万人受けする人だと思います。口跡もいいし、大らか。でも実際は幸四郎に一歩譲ることが多い気がします。それでええのんか。

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2007.5月 團菊祭 歌舞伎座夜の部

「女暫」

萬次郎の巴御前が見たかったです。かわいいー。どうしても三谷歌舞伎のおウメばあさんを思い出してします。海老蔵の赤っ面って珍しいのではないですか。さすが主役ではないので押さえた演技してました。三津五郎がどこに出てくるのかわかんなかった。あのように楽屋落ちみたいに出てくるのかー。そうかー。

「雨の五郎」
「三ッ面子守」

「め組のけんか」
初めて見たけど、すごいバイオレンスやわ。2列目からみたのでさらにド迫力。水杯の場面もこっちにも水かかるかと思ったし、辰五郎がお皿を割るのもマジでびびったし。でも辰五郎はすぐにけんかを預けてしまうのね。最後はなんとなく「え、これで終わり?」って感じだった。
松緑は早口でなんていってるかよくわからない。それが江戸っ子なのか。辰五郎の息子、又八の虎之介が何かするたびに客席が沸く。かわいいもんね。着物をまくって座る仕草やら、「あいよっ!!」っていう返事が元気がよくてよろしい。
團蔵はいつみても写真と違う。切れ上がった目つきがどうしても悪い人に見えてしまう。何かを企んでいるみたいでねぇ。
梅玉が梯子に昇るなんてなかなか見られないなー。たどたどしくていい芝居でした。
あと、 2幕目神明神社内芝居前に出てくる酔っぱらいの職人「御成門の松蔵」やってる市川左十次郎という人が良かった。ほんとに酔っぱらっているようで、脇役の人にしては堂々とした芝居でかっこいい。細面でちょっと耳の大きいとこが十五代目みたいだし。

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2007.04 錦之助襲名興行 昼の部

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なんと最前列でした。首が痛い~。諸般の事情により「男女道成寺」から。
仁左衛門と勘三郎という顔合わせ。時々勘三郎丈と目があったりしてドキドキしつつ観賞しましたが、仁左衛門と勘三郎が出てきたり、引っ込んだりであっちこっちと忙しく「こりゃ最前列で観るもんじゃないな」と思い返しました。しかし勘三郎はかわいいなぁ。艶やかでさー。

「菊畑」。富十郎の貫禄が最高でした。富十郎の鬼一と吉右衛門の知恵内って組み合わせはぐっと見応えあります。腹のさぐり合いが力こもります。そこに錦之助の虎蔵。前に観た染五郎の虎蔵は花道の出が全く「アホの子」みたいでどうかと思いましたが、今回はさすがに品があるわー。劇中に口上。ここでも富十郎のきっぱりした口跡がかっこいい!なんつーかっこいい人間国宝だろうねぇ。歌昇の湛海も声が立派で憎々しさ倍増でした。隼人君でっかくなったのう。

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最前列すぎて、なんの紋なんだかも定かでない。

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2007.2月 二月大歌舞伎 夜の部

仮名手本忠臣蔵 夜の部。

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「五段目・六段目」
梅玉の定九郎・・・。意外とあっさり死んだなぁ。浅草では亀鶴がやたらもがいて死んでいたので期待していたのに。権十郎の千崎弥五郎と東蔵の源六はぴったり。玉三郎のお軽は特になし。吉之亟のおかやです問題は。これも浅草の芝喜松の方がぐっときた気がします。泣けたんだよなーあのときは。菊五郎の勘平って悲惨さが深くないと思いました。色にもふけるだろうし。

「七段目」
初めて観た。おおー仲居さんが沢山出てくる。段之がいいですね。余裕たっぷりで「風林火山」のネタも安心して観てられる。それと紫若も良かったー。仲居礼賛。玉三郎の遊女・お軽、仁左衛門の平右衛門、吉右衛門の由良之助。お軽・・・かわいい!!なんだアレは。かわいすぎる。兄・平右衛門も好きになっちゃうんじゃないのかしら。二人のやりとりが思いの外長くて、盛んに笑いが起きていました。こういうもんなのか。

「十一段目」
7段目が終わると結構空席が目立つ。どうしてだろうと思ったら、観て納得。つまんないんだもの。写実的である必要あるのかな。

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二月大歌舞伎昼の部

仮名手本忠臣蔵

独参湯ってやつですね。これが!!

「大序  鶴ヶ岡社頭兜改めの場」
この大序が観たかったです。奇妙な人形が口上申し上げるところ。緊張して聴いていた分、あんまり長いのでちょっとくたびれました。それから東西東西~と続くし、常式幕もゆっくり開くしさ。元祖の人形浄瑠璃に乗っ取って、役者一人一人に命が吹き込まれるように顔を上げるところは鳥肌たちました。いろんな歌舞伎本を読んで、この場面を想像してたもんですから。富十郎の師直のエロじじいぶりと吉右衛門の若狭助が好きです。吉右衛門は血気盛んなのはわかるけど、ちょっと若々しさに欠けるとは思いますが。

「三段目」
富十郎の師直が本当に憎らしい。こういうおっさん、いるよなぁ。菊五郎の判官は怒っても結局「ま、いいっか」とかいって許しちゃいそう。悔しさ満点の若狭助が切った方がわかりやすい。「鮒じゃ鮒じゃ鮒侍じゃ~」日常生活でも使ってみたい台詞。

「四段目」
これが噂に聞く、静粛なる場ですね。ホールにも三段目は演出の都合上途中入場はできない旨がお知らせしてありました。若侍はドタドタしすぎて前につんのめるかとハラハラしました。
ほんとのところ、忠臣蔵ってそんなに面白いかねとバカにしてたとこがありました。また幸四郎の新劇みたいな芝居なんだろうと。違った。違いすぎた。なんかもう四段目終わったあとは虚脱状態。THE・男の由良之助。なんかもう言葉にできないな。

「浄瑠璃 道行旅路の花聟」
時蔵は矢絣が似合わないのではないですか?品がありすぎて腰元に見えないわー。梅玉の立ち回りはぎこちないです。まあこういうのもないと「三段目」「四段目」で終わりだと重たくっていけねえや。道行で思ったことは「清元延寿太夫・・・老けたなぁ。」あんなに白髪あったっけ?

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2007.1.14 初春大歌舞伎 夜の部

歌舞伎座は今年初めて。個人的には今年の浅草歌舞伎では不完全燃焼だったので、気分を改めて初観劇のつもりです。骨董ジャンボリーの東京ビッグサイトから車で乗っけていってもらいました。ありがたやありがたや。

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「廓三番叟」
誰がどう褒めようとも、もう雀右衛門は舞台に立つのは難しいと思います。いつふらつくのか不安でしょうがないし、あの足を開いただらしない立ち姿は見るに耐えない。

「金閣寺」
縛られる雪姫、玉三郎。赤い衣装ではなくて、桃色なのがそそります。直接的な切られお富よりも私は好きです。虐める側も幸四郎なら嘘くさく、歌六だとマジっぽい。時代と世話の違いだけではないと思うんですけど。桜の散るところはやたらの花びらの塊が落ちてきていましたが、それにしても美しい。日本以外の文化でも同じように思うものなのでしょうか?

幸四郎・吉右衛門兄弟の碁打ちは観ているだけで面白かった。特に雪姫が出てくる前は幸四郎・吉右衛門・弥十郎に、左団次という顔合わせなので、碁打ちはまるで男子校の昼休みみたいでした。4人しかいないのに場面全体が役者で埋まっている感じ、暑苦しい。雪姫は保健室の先生、独身です。で、世界史の男性教師と良い仲なのです。で、校長が懸想する。意味のない妄想が広がります。

「鏡獅子」
アレ?弥生があんまり可愛くない。2日にTVで観た時の興奮がなかったなぁ。なんでだろ。

「切られお富」
面白かったぁ。福助にはこういう役が似合ってると思います。時代よりも世話でしょう。切られ与三郎のパロディだから、それを知っていないと面白さ半減です。さらにこの狂言は黙阿弥が三世澤村田之助にあてて書いたものなので、三世田之助を知っていれば、なお三倍面白いはず。幕末に江戸が熱狂した田之助の芸を想像しながら観ました。歌六の赤間源左衛門がいいです。こいつならお富をなますにしそうだし、盗賊なのを隠して女郎屋もやりくりできそう。彼の他のみんなも口跡がはっきりしていてわかりやすい。また再演を期待したい。

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2007.1.7 浅草新春歌舞伎 第二部

今回も良いお天気で良かったわぁ。今日はきもの日。観客全員がきもので観劇というものすごい企画。これで雨だったらどうしようかと思いました。それはここにいる全員思っていたはず。

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ここに写るほぼみんながきもの。画像では感動・衝撃があまり伝わらないです。

「義経千本桜 渡海屋 大物浦」
初めて観たけど、いい演目ですねぇ。もっといい俳優で観たかったというのが一番の感想でした。獅童・・・どうに贔屓目にみてもダメだった。何言っているのかよくわかんないし、腰もすわってなくて一々決まらない。相模五郎の亀鶴と入江丹蔵の愛之助はおいしい役どころ。前半は三枚目なのに、戦いに敗れゆく良い男。この二人は声もいいし、お得だった。曲がった刀の件もちょっと素でいいです。典侍の局の台詞もかっこいい!気持ちいい役だろうなぁ。

「身替座禅」
愛之助の玉の井。予想に反してつぶらな瞳でパンチに欠けた。でも本人が言っていたように夫を想う気持ちがあって可愛らしい山の神でした。

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2007.1.04 新春浅草歌舞伎 昼の部

「義経千本桜 すし屋」
初めて忠信以外の千本桜を観ました。おお!ややこしい!!愛之助の権太はまあ普通。周りが役不足明らかなので一人浮いている気もしないでもなかったです。でも芝のぶのお里は似合っていて、とてもかわいかった。これは予想通り。

「身替座禅」
勘太郎はやっぱりお父さんに似てきている。時折はっとするほどお父さんそっくりの仕草や声。花子の元から戻る花道の出は酒の匂いがこちらまで届きそうでしたが、既婚男性の色気はまだないよなぁ。当然。でもこれは絶対お父さんから受け継ぐ彼の芸になるんだと思いました。また勘太郎で観てみたい。で、獅童の玉の井・・・ちっとも可愛くねー。恐妻ぶりも今ひとつ。この山の神って恐ろしく、ぶっさいくにやるのは当然だけど、そこに不細工ながらもかわいげがちらっと見えないとお話になんないでしょう。こんな奥さんならすぐに捨てられるし、そもそも旦那を思いやってあげたりしないと思います。踊りも中途半端だし。午後の愛之助に望みを託したいです。

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2006.12月 南座顔見世興行 夜の部

ハードスケジュールも省みず行って来たよぅ。あいにくの雨ですが、南座は今日もみっちり建っていた。

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「俊寛」
仁左衛門の俊寛、というか出演者ほとんど松島屋、えらい松島屋祭りでした。立体的な舞台なので、2階下手から観るのにはちょうどいいお芝居。嫌いじゃないけど、そうそう何回も観たくない一作です。なのに1月歌舞伎座でもやるという。ちょっとどうかと思います。

「口上」

「京鹿子娘道成寺」
歌舞伎座での襲名興行の興奮や、再び。花道の出は鳥肌ものでした。相変わらず可愛らしいったらない、しかし歌舞伎座よりも舞台が小さいからちょっと可憐さは劣ったでしょうか。手ぬぐいゲットはならず。

「雁のたより」
これ観たかったです!実は藤十郎を観るのはこれが初めて、ご縁がなかったのです。上方のじゃらじゃらした感じが楽しい。ま、尻切れトンボみたいな幕でしたが。これが襲名総仕上げでは確かに物足りない。

「乗合船恵方万歳」
また踊り。道成寺を出すと幹部俳優の出演場面が減るから、つけたしでしょうか。七福神になぞらえるという話なのに船には8人乗ってました。なんでじゃー。花形俳優を一切合切まとめて出した感ありました。

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2006.11.24 新橋演舞場花形歌舞伎

「時今也桔梗旗揚」
これが観たかったのですね。十一世団十郎が海老蔵時代に三回もやっていますからね。今明智光秀って人間が見直されている時代だと思うんです。単に謀叛の張本人としてではなく悲劇の人として・・・NHKの大河ドラマでも三津五郎丈、良い役だったみたいだし。私は秀吉ののし上がりっぷりとか、「人たらし」を自認するところとか、見かけが今ひとつなところとか、いろいろあってあまり好きではないので光秀オーライ派です。秀吉の持つエネルギーは思うに、ものすごいルサンチマンの塊だと思うわけですよ。出自の良さへの嫉妬、権力への嫉妬、かっこいい人への嫉妬。信長に対する忠誠心なんてベースは全てこれら嫉妬でしょう。って、つい熱くなってしまいました。
今回の舞台、四世南北の作。時代モノの大げささがメインなのかと思いきや、実は心理ドラマでした。花道脇のお席だったので松緑の目玉が今にも落ちそうで気になりました。しかも海老蔵と本舞台で並ぶと目玉on目玉って感じで非常に圧迫感あります。正直怖いし、くどい。全体的にはもっと時代的なものを期待していたのでちょっと拍子抜け。

「舟弁慶」
今日の菊之助は全く声が出てなかったです。なので前ジテ静御前は今ひとつ、後ジテの知盛かっこいー。一番期待していた梅枝丈の義経は良かったです。とても上品で落ち着いていて、判官の良いとこ取りみたい。

「義経千本桜 川連法眼館」
海老蔵が澤瀉屋の忠信をやるってことでした。狐に戻ってからのセリフ一つ一つに客席から笑いがもれていました。そういう芝居だったか?若くてびっくりするような跳躍力を見せつけてくれるのはいいけれど、やはり市川宗家の御曹司が人に習ってまで狐の役やらなくてもいいんじゃないかと思いました。似合ってないし。
本物忠信の時にやたら困ったような表情をするのでなんでだろうとおもっていたのですが、筋書のエッセイに載っていた猿之助の言葉でわかりました。「本物の忠信にウレイを求める。病気回復して奥州からの長旅で、主君に会いに来る男の病み上がりの哀愁が必要だという。」えーそれだったの?むしろやっと主君の元に戻ってこれたのに、思いもかけぬ言葉に困惑する方が強いと思うんですが。んで、しかもなんでウレイってカタカナなんですか?
団治郎の義経は安心、静御前が春猿ではなくて笑三郎だったのがうれしかった。品があってかわいい、ステキです。

最後に。今日のお隣さんは団蔵が出てきても、団治郎が出てきても「あ、海老蔵よ」って言い合ってました。当然ですけど、梅枝が出てきた時も「あ、菊之助」って言ってました。

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2006.11.17 顔見世大歌舞伎 昼の部

職場の先輩に「すごい良い!!」といきなり言われたので予定外でしたが、観てきました。最近人に流されすぎです。
寒かったので古着の短い木綿着物の下にはタートルセーターを合わせてさらに羽織ひっかっけて出掛けました。朝からちょっと調子変だなと思っていたら、観劇中に異常に首が痛くなって・・・冷や汗出てきたので先代萩最後まで観てから帰りました。くふー。

さすが顔見世なのか、若手新橋の向こうを張ったのか、菊五郎の政岡・仁左衛門の八汐・団十郎の仁木・三津五郎の沖の井とすごい顔合わせ。政岡は松竹座での玉三郎で観たことありました。比べてみると玉三郎の政岡は凛とした乳人、で菊五郎の方はやはり世話物の感じがほのかにあってちょっと格が落ちるような印象でした。それよりも予想通り仁左衛門の八汐に目を奪われます。岩藤よりも茶目っ気出してやっていい位の役だからかも。身替座禅の山の神みたく鼻の穴の周りを黒く塗ってなくて良かった。
団十郎の仁木の花道の引っ込み、あの眼力は怖かった・・・。でも歩き方が少しわざとらしいかなと思いました。時折伸び上がるようにして強弱をつけるんだもの。松竹座で観た時に一番印象的だった、ろうそくの光に揺れる人間ではないモノの影は2階以上のお席の方が堪能できますね。対決ではなんだか一人だけ浮いているようなセリフ使いで、まあ一人だけ人間じゃないんですけど。うーむ、団十郎を観賞するのは難しいです。

通しではもちろん初めて観ましたが、先細り・・・?通しで上演されないのにはやはりワケがあると思った次第です。

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近頃の歌舞伎

来年初春大歌舞伎の演目が発表になりました。
注目すべきは料金の釣り上がりっぷり・・・ではなく。
夜の部の「切られお富」ではないでしょうか。
玉三郎の金閣寺・時姫もですが。

とにかくこの切られお富、どんだけ久しぶりの上演なんでしょう?
私がこんなに反応するのも、最近読みふけっている三代目澤村田之助や河竹黙阿弥のせいです。この「処女翫浮名横櫛 切られお富」は三代目瀬川如皐が書いた「与話情浮名横櫛 切られ与三」の改編で、黙阿弥が田之助にあてて書いた作品です。このお富は田之助の代表作だったらしく、田之助を題材にした小説に切られお富の浮世絵がデザインされているものが複数あります。伝法な江戸の女の進化系、悪婆の人気のすごさがこの多用さにも現れているわけです。
いろいろぐだぐだ言いましたが、とにかく楽しみです。ま、福助丈というところも・・・アレです。しょうがないです。え・・・。

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画像は全然関係ない博多座のお土産ワインです。母が観に行って送ってくれました。あまり歌舞伎に興味のない母がなぜ買った?「とりあえず白・赤を買った、しょうがないから赤を送った」淡々とした手紙が添えてありました。一々納得できず。

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2006.9.24 九月歌舞伎 昼の部

あー亀治郎丈の舞台も終わってしまった。これから一年近く観られないのかと思うとちょっと泣けてきました。車引全体も初日近くよりもぐっと良くなってきたような印象です。梅王丸の見得もかっこいい。ようやく何を言っているのかわかってきたし、あの見得の迫力と眼力はすごい。松王丸はアレでいいかと思います。
ここしばらくは「梅王丸~」といいながら首をくいっとやる仕草を診療の場でも真似しそう。いや、いかんやろ。

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2006.9.23 九月大歌舞伎 夜の部

「鬼一法眼三略巻 菊畑」
幸四郎の智恵内、染五郎の虎蔵、左團次の鬼一、芝雀の皆鶴姫。
一番は芝雀でした。この人の赤姫はいつ観ても安心、娘役よりもやはり赤姫が似合っていると思います。品があって、かつ可愛らしい。これじゃ鬼一もデレデレしちゃうよ。二番目は腰元の段之。この人が観たかったんだ。身のこなしとか口跡とかちょっとしたことなんだけどうっとりしてしまう。幸四郎の智恵内は辛気くさいかも。あんまりにも辛気くさいからちょっとした笑いが思いがけぬ間になるのではなかろうか。染五郎の虎蔵、花道の出は心ここにあらずといった感じで、つっころばしかと思いました。もっと高貴な御方の風情を偲ばせてもいいじゃないですか。なんだかなぁ。

「籠釣瓶花街酔醒」
勘三郎の次郎左衛門、玉三郎の八つ橋で一度観たことがありました。今回の方が良かったです。愛想づかしされた佐野の旦那の哀愁というか情けなさが勘三郎の時よりも強い感じ。勘三郎の時はなんとなく「いい男ぶっていた感じ」が余韻として残っていたような気がします。吉右衛門の情けなさは大詰の殺しの場で大きく影響してきました。八つ橋に盃を向けてから声色が一変するところは、だからこそ鳥肌が立った。「普段真面目一辺倒な人ほど切れると怖い」自分の診療の現場でも感じる怖さに通じる感覚でした。この人は自分の顔というコンプレックスを押し殺してこれまでやってきたわけだから、これがはじめたらそるあ人も斬らねばならぬのかも。
福助の八つ橋も思っていたよりステキ。最初の見染の場の笑みはちょっとアレでしたけど・・・。
しかしここでも芝雀の九重が可愛い!!うっかり八つ橋よりいいじゃん思ってしまうくらい。そうだそうだよ、佐野の旦那も九重に乗り換えれば良かったのに。実際そうなっても可笑しくないくらい愛想づかしの後はしっとりしていたように思います。他に好きなのは番頭新造の芝喜松。

「鬼揃紅葉狩」
男前揃紅葉狩ですね。信二郎の惟盛、染五郎の戸隠山の鬼女。花道で赤姫姿の染五郎が顔を出すと場内ざわつくざわつく。すっごいきれいなんだけどなんか違和感があるんですわ。でかいからですか。でも染五郎って桜姫東文章の桜姫だって歌舞伎座でやったんだからこれもアリといえばアリ。踊りはどうなのかねぇ・・・。松羽目ものだけど、退屈しなかった。特に音楽が面白い。常磐津、長唄、義太夫の掛け合いが良いんだけれど、いつもどれがなにだかわからなくなるのです。鮹のような足の「蛸足見台」を使っているのが常磐津、房がついてるのが義太夫、足が交差した白木の見台が長唄。ふぅ。あと隼人君はすでにお父さん路線でかっこいいのはいいが、もっと肉を付けて欲しいものです。

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2009.9.10 秀山祭@歌舞伎座 昼の部

さー来ました。亀治郎丈の、少なくとも今年度最後の舞台です。

「車引」
あくまでも亀治郎目当てなのでこの順番。亀治郎の桜丸、松緑の梅王丸、染五郎の松王丸。さて、桜丸。この三人の中では一番良かったと思います。それは他の二人が今ひとつだから。
特に松王丸は姿が小さいし、声も張っていなくて迫力ゼロ。桜丸・梅王を頭から押さえつけるような力が全然感じられませんでした。確かに染五郎の役ではなかったのかも。
松緑の梅王は迫力満点で、いかにも荒事という感じ。しかし、何を言っているのかよくわからない。時平に向かわんと花道を駆けるところも妙にあっさり。若いんだからもっと魅せて欲しかった。
桜丸ってのはあくまでも他の兄弟二人との対照的な存在として面白みがあるのだから、もっとがっちりした舞台が観たかったと思いました。
でもなにがどうでも観られて良かった良かった。そしてまだまだ観る。

「引窓」
昔にこの題名を聞いた時はなんとなく色っぽい話だと思っていたもんです。似た題名の洋画があったからかも。吉右衛門の与兵衛、富十郎の濡髪長五郎、芝雀のお早、吉之丞のお幸でした。富十郎のはっきりした口跡が好きです。
与兵衛という役はとても複雑な心境の変化があって難しい役なのだなぁと思いました。吉右衛門がやると観る人側が勝手に内なる葛藤を想像してくれるような印象。それはすごい役者ってことなのか。お兄さんの方がミュージカルっぽくてわざとらしい感じがするからではないかと自分なりに推論。
お幸役はもっと全面に出て欲しい。六段目のおかやのように。
いい話ですが、見終わって冷静になるとちょっとみんな意見変わりすぎじゃね?縄うつと言ってみたり、逃げろと言ってみたり、前髪剃って逃げると言ってみたり、やっぱり逃げたり。

「六歌仙」
雀右衛門はノーコメント。というかこの踊りは面白くないです。

「寺子屋」
おー。これも観たかったものの一つ。すごく面白い!!
こりゃ何度も何度も繰り返して上演されるでしょうよ。もっともっと違う役者で観たいと思いました。今回の逆でも観てみたい。演じる方にとっては源蔵と松王丸のどっちが美味しいでしょうか。松王かな。源蔵は地味なのに難しいそうだし。松王丸の嫁千代が芝翫とはびっくり。しかしどうして千代は前で帯を結んでいるのかしら?

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「勧進帳」DVD

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七世松本幸四郎の勧進帳のDVDを観ました。冒頭の松竹・大谷竹次郎の尊大な物言いにびっくり。昔のひとはこんなもんなのか。あなたが演ってるわけじゃなかろうに。
舞台が始まってからまず気が付いたのは観客が拍手をほとんどしないこと。戸板康二も昔の客は拍手などしなかったし、そもそも拍手は興をそぐというようなこと書いていました。いわゆる「ジワ」を感じられなくなるからだそう。おーほんとだほんとだ。
でも私だったら十五世市村羽左衛門が出てきたら、拍手しちゃうなぁ。出はアップにならないのでよくわからなかったけど、問答の場面では少し近づくので端正なお顔を観ることができます。思い入れあって引っ込むところがなんとも言えずステキ。顔ちっさい。
幸四郎はこれぞ弁慶という感じ、迫力がすごい。菊五郎は発声に難があると色々な本で書いてあったので、これまた確かに。
いや~こういう映像を残しておいてくれた松竹に感謝。動く羽左衛門が観られて良かったわぁ。

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2006.8.20 八月納涼歌舞伎第二部

今日は二部。

「慶安太平記 丸橋忠弥」
この演目観たかったのです。なぜなら「深川くずし」という端唄に丸橋忠弥が出てくるのです。

 丸橋が 堀の深さを試さんと
 計るところへ ほんとにそうだわね 
 チョイト 伊豆の守
 知られちゃならんと千鳥足 でもね

という曲。これを習ったのでぜひとも観たかった。染五郎の伊豆守って美味しい役所なのかしら?今ひとつピンぼけしたイメージ。納涼歌舞伎はこんなものでしょうか?大詰の立ち回りは成功するのかどうかというハラハラ感が夏っぽい。蘭平や高時と同じ見せ方ですね。橋之助もあとどれくらいこの立ち回りできるのかなぁとか思ってみたりしました。でも橋之助がこのようにがんばる姿は観ていて心地よいのでまた観たい。

「近江のお兼」
これも観たかったもの。しかしできれば勘三郎で観たいのです。どうも福助は好きになれない。

「たのきゅう」
わかぎえゑ演出の新作舞踏劇。三津五郎ってばこういうの好きそうだなぁと。ほんわかしたストーリーでみんなが楽しめる。染五郎のおろちが少し走りすぎでしょうか。「決闘!高田馬場」を彷彿とさせる笑いのキレがステキなんだけど、ここ歌舞伎座ではちょっとアレかもしれぬが、三津五郎が合わせるので結果オーライ。
しかし、あの舞台展開は上述、「高田馬場」に似ていると思いませんかね。ま、愛する三谷幸喜は回して細かく舞台変更するだけでなく、主人公を回る舞台の真ん中に立たせて、背景越しに主人公を回想する脇役の心の中を表してみせたりしたわけですよ。馬場の方が高度なんすよ、きっと。

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2006.8.19 八月納涼歌舞伎第3部

「南総里見八犬伝」

全体的にしまりのない舞台でした。序幕の亡霊がまず松也なのはちょっとかわいそうな気がします。松也と犬だもん。寂しいさ。信乃の立ち回りもなんか寂しい。若い顔の作りだからよけいに。舞台変換が多すぎて、面白いストーリーなはずなのに今ひとつ乗り切れず、不完全燃焼でした。
しかし亀蔵は楽しいなぁ。石切梶原のパロディのような刀検分、最高に面白かったですねぇ。
扇雀の国崩しの適役は最初誰かとびっくりしました。セリフ言うまでは信二郎だと思ってました。八汐に通ずるいやなヤツ感がステキ、でも花道での立ち回りは全然ちっさいのであのまま座っていて欲しかった。
大詰でようやく八犬士がそろったところでの注目はそれぞれの名乗りの声でした。高麗蔵と松也の二人の声がよく通るし、好きですね。

でも初めての東桟敷だったので満足。

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2006.8.6 亀治郎の会 国立劇場

京都春秋座瓜生山歌舞伎に続いて亀治郎の会。瓜生山歌舞伎は亀治郎の会ではないんでしょうか?区別がよくわかりません。

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演目は奥州安達ヶ原の後が松廼羽衣から天下る傾城に変わっています。国立劇場では宙乗りできないからかな?

今回はさすがに二回目なので安達ヶ原のややこしい人間関係も完璧に頭に入っていました。源頼家ってあの修善寺物語の人か!とか思いつつ観劇。亀鶴の赤面があまりにも堂に入っているので逆に主役が浮いてしまっているような感じでした。この人の時代物がもっと観たい。対して、亀治郎がやはり顔が小さいんだな。だから二人並ぶとちょっとバランス悪いかなと。丸本歌舞伎らしさは亀鶴の方があると思いました。顔でかいし。いや、亀治郎も大好きだけど。愛之助の頼家はお君役の子役ちゃんよりも影が薄かった・・・。

「天下る傾城」
禿はこの二人でいいのか?京紫と扇乃丞・・・。渋い顔合わせだなと注目してました。これは結局最後の亀治郎口上までの間を持たせる為のキャスティングだったのか。天下る傾城が終わってからカーテンコール後に幕が開くと二人が愛想振りまいて、亀治郎の衣装替えを待つ形になっていましたので。

口上は市川家の柿色の上下姿で登場。お得意の客席を舐めるようなご挨拶の後に壇上で、来年のNHK大河ドラマで武田信玄を演じることの報告、ぜひぜひ観て欲しいとのこと。段四郎父さんがさりげなく最後部で舞台を真剣な顔で見つめていました。

まあ、そうじゃないかと薄々感じていたのだけど本人の口から聞いてショッキングだったのは・・・「九月の秀山祭序幕の車引・桜丸をもってしばらく舞台から離れる」ということです。来年の夏には、またこんな暑い日には亀治郎丈の熱い芝居が観られるのでしょうか?楽しみに取っておきましょう。その分九月はセリフ覚える勢いで時間のある限り歌舞伎座に通います。

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2006.7.30 亀治郎の会

今年も行って来ました、京都造詣芸術大学・芸術劇場春秋座の瓜生山歌舞伎。
芸術芸術って連呼してますが他意はない。

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「はるばる来たぜ~」といっているような赤の他人のおねえさんwith。
実際遠いわ。歌舞伎ファンを試しているようであり、しかし来るまでは距離を実感できないので大して試されていないことが、来た結果わかるという位置にある。

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いい天気に春秋座の旗が揺れる。

演目は「奥州安達ヶ原 三段目」と「松廼羽衣」

「奥州安達ヶ原」はややこしい人間関係、というか家族関係を把握する間に袖萩が三味線を弾き出して、なんやら泣き始めてました。歌舞伎での三味線の所作は私の習っている端唄・小唄とはちょっと違うけれど手首の力具合なんかはじっと観察。
子役が大事なお芝居だなぁと思いました。袖萩と阿部貞任の二役を亀治郎がやっています。しっかしすごいなあ。特に桂中納言が貞任に戻るとこなんて鳥肌立ちました。・・・愛之助の頼家は若干軽いかな。しかし、この芝居のツボはみんなが家族であり、こちらを立てればあちらが立たずという、葛藤モロだしのストーリーでしょうな。わかりやすいつらさです。
ポストパフォーマンストークでは愛之助が仁左衛門に役所を教わりに行ったところ、「知らん」と一蹴されたことをお話されていたそうです。私はスケジュールの都合の他にあまり地の役者を見たくない気持ちもあってトークまでは残らなかったけど、ちょっと残念。

「羽衣」は春秋座の奥行きを使った舞踊。最初のマイクを使った天女の台詞からちょっとげんなり。スーパー歌舞伎の残像が・・・。踊りもぱっとしないし、踊りが目立たない結果特に宙乗りを入れる意味も薄れて・・・やらなくてもいいんじゃない?という印象でした。

舞妓さんや芸妓さん、その他粋筋の方々が沢山いらっしゃって、それを見物するだけでも仕事の合間をぬって京都来て良かったな、と思いました。

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2006.6.25 六月大歌舞伎 昼の部

ぎゃー寝坊した!!というわけで「双蝶々曲輪日記から」

「双蝶々曲輪日記 角力場」
三越歌舞伎で獅童の濡髪、愛之助の放駒というのを観たことがあります。あの時は愛之助のワシャワシャした放駒が可愛くって、獅童の濡髪は全く記憶に残りませんでした。今回は幸四郎の濡髪と染五郎の放駒という親子競演。二人が鏡に映るように対照的でわかりやすい芝居でした。つっころばしの与五郎というのは封印切りの忠兵衛と同じ感じですね。よりアホの子っぽくて可愛かった。しかし、濡髪って四股名はいいですねぇ。江戸の三大イケメンが与力・力士に火消しの頭というのも、なんとなくうなずける気がします。濡髪・・・なんとなく色っぽいじゃないですか。把瑠都じゃちょっと萌えません。

「藤戸」
前ジテの老母の哀しみはやはり眠気が・・・。わかるわかるんだよ!でも眠いんだ。後ジテ、せり上がってきた藤戸の悪龍で目が覚めました。舟弁慶と同じような感じですか。舟弁慶での知盛悪霊は、ああさぞかし恨んでいたんでしょうなぁと頷けるけど、今回はその迫力が足りないのではないでしょうか。無念は無念でしょうけど。

「荒川の佐吉」
場面展開が多すぎる。目が疲れました、いい話ですけど。親分はじめ、周囲の人間が落ちぶれたり、弱くて逃げたりしていくのに佐吉だけはどうしてあんなにもまっすぐに生きていけるのでしょうか。奇跡だよ。後半、卯之吉を返して欲しいとすがるお新にその不義理をなじり、これまでの苦労をぶちまける場面では会場全体が鼻すすってました。こういう話なのかな・・・お涙頂戴ではなくてもっと男の生き様を見せる芝居なのかと思ってました。ラストも爽やか過ぎて、私にはまぶしかった・・・。

今月は「ザ・男!」って演目でした。
昼・夜連続で観る人は佐吉のあとに丑松なんですね。きっつー。

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2006.6.24六月大歌舞伎 夜の部

「暗闇の丑松」
いや~暗いですね。幸四郎だからこそなのかな、あの陰翳は。所々に挿間されるささやかな笑いは、ささやかすぎてねらっているのかただ滑ったのかよくわからなかった。結果、悲惨な展開にはスパイス的な影響があったように感じました。幸四郎って色っぽいって思いました。特に幸四郎が四郎兵衛宅へ乗り込んで、お今に言い寄られるところ!顔色悪い色男。ワルじゃなくて律儀な男が律儀だったばっかりに泥沼にはまってしまう哀れな男、かっこいいんじゃなくて色っぽいわぁ。秀太郎のお今も胸元丸出しの色気たっぷりで、その胸元がかすかに白粉で陰翳つけてあって、ああそれこそ谷間なのねって変なところでドキっとしてしまったり。もう福助のことは後半忘れてたよ。長谷川作品ということは一本刀土俵入りのお蔦と重なるんだな。陰気くさいんだな。

「身替座禅」
勘九郎・三津五郎コンビで観たことあります。仁左衛門の山の神が観たかったんだ。長身の圧倒的な怖さが!期待にそぐわぬ大小コンビ。何回観てもおかしいわ。鼻の穴黒いし。

「二人夕霧」
実はまだ吉田屋を観たことがないのです。パロディが先に来ようとは。上方をもっと知らねばいかん。

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桜丸、来たー!!

ここのところ、仕事が忙しかったり三味線が忙しかったりで歌舞伎ご無沙汰。と言いつつ、明日・明後日は歌舞伎座ですが。

色々なブログでアップされているように9月歌舞伎座の演目発表になっているみたいです。もー見て鼻血出ました。だって亀治郎の桜丸です。しかも梅王丸に松緑、松王丸に染五郎だと~。歌舞伎にはまったきっかけになった浅草歌舞伎の亀・桜丸を歌舞伎座で観られるとは。他の演目も幸四郎の寺子屋、吉右衛門の籠釣瓶・・・これぞ歌舞伎って感じですね。玉様海老様の7月よりも私は断然9月派です。8月は・・・まだ未知数。9月は何回歌舞伎座行くんでしょうなぁ。

しかし、勘太郎丈が休演というnewsも目にしました。本当だとしたら、ひゃ~残念。やはり膝の故障なんですかね。錦秋公演はどうなるんだろ・・・。

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2006.5.20 新橋演舞場 夜の部

実は初めての昼・夜の部ハシゴです。なんとまた最前列。首が痛い。

「石川五右衛門」
ごえ~も~ん!
南禅寺の場以外は必要なのかね?染五郎や団四郎は?全くストーリーのつながりを感じさせない潔さやで。
なんかつまらなかったです。逆にいえば南禅寺の場だけでも芝居として成り立つんじゃないかと思うぐらいかっこいい。でも公家姿で歩く吉右衛門の横顔がモアイ像みたいでちょっとショック。そんな顔だったっけ?土蜘蛛のほうがかっこよかったわ。

「京鹿子娘道成寺」
もう飽きたので、主に三味線方の手元だけを観て。所化がお子さん達だったからかしら・・・色々省略されていたような気がします。福助の花子に限ると橋之助との二人道成寺と会わせて2回目。福助の道成寺ははっきりいってあまり好きじゃない。私の好きこのみの問題だと思うけど、私は勘三郎のように天衣無縫さが最初にあるのが好き。それで半ばに恋に迷う乙女になって、最後にあっと驚く蛇の化身となっておどろおどろしさが前景になるってのがわかりやすかろう。とにかく女のいろんな面をわかりやすく踊って欲しい。今回はよくわかんなかったんだ。
でも初めてなげ手ぬぐいをゲットしたので全て許す。
花子が投げたやつです。
所化のお子さん達のサインが入っています。
値が上がるように皆がんばれ。
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「松竹梅湯島掛額」
前半の「御土砂」と後半の「八百屋お七」のギャップはみんなスルーですか?
私には耐えられません。
どんだけ亀治郎が熱演してもあのプロローグでは後半に判然としない気持ちが残ります。幕までになにかまたネタがあるのではないかと思ってみたり。誰かがしつこくワイズミューラー繰り返すのではないかと。だって後半になっても芝喜松のお杉がちょっとした笑いを得ようとするもんだからよけいに。
お七の人形ぶりは好き。元々人形振りは新鮮で観ていて面白いから好きなのだ。
特に恋愛に狂う姿は人の姿で演じるよりも人形姿で無表情にやるのが逆に迫ってくるのかもしれない。人間の表現とか受け取り方のバラエティってすげーな。それを予想して人形振りという演出を考えた人もさらにすごい。
でもあのお七にはあまり感情移入できない。上記の理由の他にも我々にはお七が犯せば死罪ということまでするという理由がわからんもん。日本人として八百屋のお七は吉三に心底惚れているというのは、言ってみれば常識だけどさ。
もっとシンプルに「お七は吉三を心底惚れている」だけをテーマにすればどんだけ櫓のハシゴの下で悶えようと作品になったのではないかと思った。天国とかいうお家の家宝の話なんて重ねるがつまらんのやー。いやいやしかしそもそも「八百屋お七」って演目あるじゃん。それが観たいよ。
今回は手ぬぐいもらったことですべて50対50。

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2006.5.20 歌舞伎座 昼の部

当直の都合によって「外郎売り」と「権三と助十」のみ。

くだま記:春生さん
の記事をみて、やはりどうしても外郎売りを見たくなってしまったので、なんとか都合をつけていきました。
ああ、ほんとに彼の一声が響いただけで周囲のお客さんの表情が緩むのがわかる。花道から本舞台までの短い間に客席全体が一緒になって彼の闘病生活を疑似体験したようなムード。この興行がかかってから20日近く経ってもこの熱さなわけだから初日の熱狂は想像つかないな。
外郎売りという舞全体でいえば萬次郎の大磯の虎が良かった~。こんなにステキな人だったのか。パルコ歌舞伎のおウメ役から絶対に注目しているヤングが多いとは思っていたよ。でも舞台写真が彼の分だけ売り切れだったのはパルコ歌舞伎の影響だけではないと思う。だってかわいかったもん。大磯の虎も。

「権三と助十」
最近は杉浦日向子さんの本をよく読んでいるのでさらに江戸庶民の生活は面白さ倍。楽屋オチをもっと期待していたのだが、今ひとつ。左団次の再婚とか格好のネタだと思ったのに。でも三津五郎と菊五郎のちっさいおじさんツートップはなにをやってもかわいいわ~。特に二人の絡み単独のシーンがいいです。ここまでちっさいとすっとした時蔵のかみさんがむしろジャマ。普通すぎて。全体のストーリーとしては整然性に欠けてちょっとなー。勘太郎があんなにいやなひとなのも唐突。

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亀治郎丈が。

NHK:大河ドラマ「風林火山」、主演は内野聖陽さん−photoジャーナル:MSN毎日インタラクティブ

えらいことになりましたねぇ。亀治郎丈、NHK大河ドラマに出演。しかもちょろっとじゃないよ、主要キャストですよ。山本勘助が主役で、亀治郎丈は武田信玄なわけだからこりゃ一年間出てるってことだし。いろんなところで見られる記者会見の画像がなんだかとっちらかっている模様。ほんとに時代ものなんでしょうか?

でもNHKも考えたな。今が旬だものねぇ、なんっつったって三谷幸喜のお手つきですからね。歌舞伎役者使うのはNHKの常套手段でしょうが、亀治郎丈ってところがミソかと。しかもGacktと一緒に使うか普通。

亀治郎丈と三谷様といえばヘビロテ中の「パルコ歌舞伎オープニングテーマ(亀染勘幸)」ですが、これってメインボーカルは亀治郎丈でいいのかしら?わざとらしい節回しだから三谷様かと思ったけどあんなにうまく歌えるイメージじゃないしなぁ。「決闘!高田馬場」と叫んでいるのは亀治郎丈に間違いないのだが~。勘太郎丈・・・ま、言わんでおこ。染五郎丈はほとんど台詞だし、途中で吹き出しそうになってるところがキュート。

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surprise in Shibuya

今日のパルコ歌舞伎とコクーン歌舞伎はsurprise!
パルコ歌舞伎には勘三郎丈、コクーンには染五郎丈が出演したらしい!!
くはー!!

絶対やると思っていたけどね。
さすがに両方観たって人はいないか。

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2006.3.18 「決闘!高田馬場」

うへ2回目。幸せです。ちょっとしたところに変化があることに気づく。初回はよほど根を詰めて観ていたのだなぁ。亀治郎丈のホリは十二夜のマライアを思い出させます。でもちょっと声枯れてた。確かに主役よりも声張り上げる台詞多いもんね。勘太郎の老け役は一緒に行った友人がお父さんがゲスト出演したと思うぐらい勘三郎に似てきた。ほんとに親子なんだなって素直にびっくり。2回目も率先してスタンディングオベーションしてきました。

コクーン歌舞伎を斜に見て
こんなの歌舞伎じゃないなんて
やぼなことは言わないで(?)

ぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱるこ歌舞伎、見参!

テーマ曲が頭をぐるぐるしています。

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2006.3.14 パルコ歌舞伎「決闘!高田馬場」

「決闘!高田馬場」って語呂がいいよね。

中日に行きました。
なんと最前列中央。
芝居中に勘太郎の汗を浴びやしないかと終始ハラハラしておりました。三谷幸喜初の歌舞伎作品。いえーい!最初のお囃子の音あわせで笛の方が古畑任三郎のテーマを吹いたところから私の心は奪われておりました。舞台装置も三谷作品に珍しい変わりっぷり。そこに・・・色々言うのやめよ。 しかし一番前だけに主役級3人の汗かきっぷりには瞠目。
染五郎<亀治郎≪勘太郎
の公式ができあがりましょう。
いやいや、書き残したいのはおウメ役・萬次郎丈のことでした。 若い3人がアドリブと見まごう演出で三谷歌舞伎にシンクロしていくのはまま、当然とは思いますが、 このベテランの台詞・芝居の間が絶妙でした。そしてまたかわいらしい!膝をたたいて笑ってしまいました。今思い出しても可笑しいよ。
てぬぐいぶろさんちでかかれているイラストがそっくりでびっくりしました!

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2006.2.19 二月大歌舞伎 夜の部

母・叔母を伴っての観劇。

「石切梶原」
仁左衛門、吉右衛門に続いて幸四郎の梶原でした。おそらく。一番スキなのは吉右衛門のヤツ。懐の深さがわかりやすいのでスキです。幸四郎だとなんだか屈折した人間像に見えました。途中で気が付いた愛之助の俣野。まるっきり発声も違うのでびっくりしました。低い声の時が一番スキですが、赤面も案外イケる!何言ってるかわかりやすいしさ。歌六の六郎太夫はちょっと現代劇みたいで。私の六郎太夫は団四郎っす。芝雀の梢・・・頭がやたらでかいのにかわいらしくてステキ。福助よりも無駄な動きがなくてスキでした。

「京鹿子娘二人道成寺」
おうおうおう!これが楽しみで楽しみで。こうやって比べてみると踊り方がこんなにも違うのかと感動しました。玉三郎の柔軟なまるでバレエみたいな型、菊之助は躍動感溢れる?ちょっと硬い型。比べると特に玉三郎は踊りの世界に没頭しまくっているようにみえました。むしろ虚ろで、この世のモノではなかった感じ。あーそうすると菊之助が妙にしっかりした視線だったのは二人で「虚・実」を表していたのかな。そうなのか!まじ?

「人情噺小判一両」
あー。なんだこれは。唐突なストーリー展開。きつねにつままれたような気分で歌舞伎座を後にしたのでありました。吉右衛門も田之助も大好きなのに~。純粋な好意が返って徒となる・・・実世界にも通じるような考えさせられる話だとは思いますが、如何せん筋の展開に問題がある気がします。

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浅草の六段目

浅草歌舞伎の感想。

私は七之助の勘平で観たわけですが。見所は勘平でもなくおかるでもなく芝喜松のおかやだと思いました。おかるとの別れのつらさ、婿・勘平だけが頼みの綱という気持ちから一転、疑いの念が生じて、さらには絶望と憎しみ。おかやが芝居の中心だったと思いました。勘九郎の勘平のDVDも観ましたがそのときの吉弥のおかやよりも上だと確信。

あーだこーだで、七之助の勘平。もうちょっと最後はヒクほどに熱演でした。初めてみた六段目だったのでこういうもんかと思って観てましたけど、ちがったみたい。美しすぎるんじゃないのかなー。色男が本当に「色にふけったばっかりに!!」えらいことになり、狂気の果てに腹切ったという短絡的な話みたい。勘平が真面目一辺倒の男だったからこそ「色にふけった」ことへの後悔とか討ち入りへの執念が悲劇の味付けになるんですよね~。もっと丈にあった芝居が観たいっす。

勘太郎のおかるはきっとみんなの予想外にすてきだったと思います。腰元で演じるお役らしいじゃないですか。まあ腰元ではなかったと思うけど田舎の新婚さんって感じ。あれは姑に褒められる嫁やで。しかしあんな色っぽい勘平とは結婚しないと思われます。

それから我が愛しの亀治郎の弥五郎は・・・現代劇みたいで苦手です。献上するための金を舅から奪ったと勘違いして激昂するところではなんだか「バカなやつ・・・っ!」とかなんとか言いますよね。あれが苦手。化粧の仕方は澤瀉屋のものなんでしょうか?狐忠信みたいでちょっと苦手。こればっかり。

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2006.1.22 新春浅草歌舞伎

モロモロ事情があり、一部の五段目・六段目、及び二部の蜘蛛絲のみ観賞することになりました。とほほ。
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「仮名手本忠臣蔵 五段目・六段目」
七之助の勘平、勘太郎のおかるバージョン。
実はこれが初めての忠臣蔵でした。舞台を最初に観るために勘九郎箱のDVDを観ずに我慢していたわけです。さらにあれやこれやと読み物だけで知識を得ていたので想像ばかりが膨らんでいました。名作中の名作、歌舞伎の代名詞・・・etcetc。でも本音のところは悲劇嫌いなんでね、勘平・おかるのお話苦手です。だから今回も楽しめるかどうか不安でした。結果、うう・・・うーむ。悲劇すぎて鼻から出そうです。勘平本人やおかるはもちろんのこと、おかるの母親が勘平の不義をなじる場面も後にそれが勘平の勘違いであったと知れるわけですから、単なる憎しみよりも一層悲劇ですねぇ。
七之助の勘平がどうなのかはDVD観てから考えたいです。
ところで私にとって早野勘平と言えばですね、すぐに思い出すのがアレです。帽子でナポレオンになったり、相撲取りになったする人、それは早野凡平。あーわかってもらえないだろーなー。五段目・六段目と聞くとすぐにこの芸人さんを思い出すから今ひとつのめり込めないのではないかと思われます。はや~のぼんぺい~♪のメロディが脳内を駆けめぐるんだから、そりゃ泣けないっつーの。

「蜘蛛絲梓弦」
ザ・カメジローSHOWって感じですな。「原作に忠実に」と新たな演出で披露というのも亀治郎spirit丸出しです。禿・薬売り・番新・座頭・傾城薄雲・蜘蛛の精と息もつかせぬ早変わり。「すっぽんも迫りもない浅草公会堂ならでは工夫」と本人も言われているように、あっちこっちから飛び出てきます。若いうちにしかできない芸当だわ~。
それにしても亀治郎丈はいつのまにかすっかり浅草歌舞伎の座頭ですね。最後のアンコールで登場した時なんか特に。客席へのあいさつの仕方はBroadwayか劇団四季か。さすが相当のめり込んでいるだけありますね。余裕綽々の筋書きでのインタビュー、「二部は踊りだけだからちょっと物足りないかな」も座頭だからこそでしょう。

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2006.1.8 松竹座初春大歌舞伎 昼の部

初春芝居始めは大阪・松竹座で。

「源平布引滝 義賢最期」
これ観たかったんですよね。義賢は愛之助の初役。背丈こそ違えども、ふとした拍子にはっとするほど仁左衛門に似ていると思ったのは私だけではないはず。愛之助は船弁慶での出でも最初の発声がスキです。低く響いてうっとりします。また声に続いて舞台に上がった時の姿もいいものね。重いお話の割には主人公以外のお役全体的にちょっと軽い印象はありましたが、愛之助には釘付けで、特に最後の仏倒しは初めて観たのでとてもびっくりしました。芝居のすばらしさにしびれたというよりも愛之助丈のこの舞台に向けた努力っつーか真摯な姿勢が垣間見えた気がします。普通の家庭に生まれて名門松島屋の芸を継ぐまでにはきっと想像を絶する努力があったのでしょうな。自分に厳しくなくてはいけないのでしょうな。それに比べて今の自分は・・・うむーがんばらねばと思いました。

「十六夜清心」
字面の美しさに騙された。黙阿弥作だってことを忘れてました。荒唐無稽の血縁関係乱れ咲き。序盤のしっとりとした心中話から加速度的にごちゃごちゃしていくのが面白いです。

大阪ではHOLGAで写真を撮ってきたのでそれも楽しみ。
しかし、新幹線では岐阜羽島から京都の間はすごい雪。太平洋側はこれはもう富士山もくっきりの快晴なのであまりの窓外の風景の違いにヒキました。これは本当に大変なことになってますね。お大事に。

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2005.12.18 十二月大歌舞伎 昼の部

隣に座られた上品なご婦人にいきなり天むすもらいました。確かに手にしていたお弁当はボリューム過多でしたねぇ。それがご縁でしばし歌舞伎談義。楽しかったー。こういう出会いもあるのかと思いました。またお会いできると良いのですが。

「弁慶上使」
弁慶に橋之助、おわさ・福助、しのぶ・新悟、侍従太郎・弥十郎、花の井・竹三郎。
今月一番楽しみにしていた弁慶恋物語。荒事風なのに一度きり夜を共にした女と再会、しかも主のために犠牲にしなけばならない身は我が娘。なんてこったい。親子の絆よりも主への忠誠が優先されるという価値観、今からすればかなり奇異ですけどなぜか熱くなります。弁慶は色々は作品に登場してきますが、ややヒクほど人間くさいこの弁慶が一番スキかも。願わくば団十郎で観てみたい。橋之助も大好きですけど。しかし、超人的な力を持つ男くささ満点の弁慶からこういう形のストーリーを紡ぎ出すって昔の人の創造力は本当にすごい。
おわさの福助ですが、おわさって人の心情自体が複雑すぎて難しいと思いました。ちぎりを交わした男を捜して二十年あまり、そこへいきなり娘の首をくれと言われて動転、息つく間もなく娘が刺されて、刺した相手がその父親だとわかり、若い頃の色気を思い出したかと思えば娘は息絶え絶えで。ああん、そんなの舞台化無理。
花の井・竹三郎はステキでした。竹三郎はもっと歌舞伎座にも出て欲しいな。特に身代わりのしのぶの首と侍従太郎の首と持って花道を下がる弁慶に向かって、しばしの別れをさせてくれという時の花の井・おわさの違い。おわさはこれまでから一転、あまりに弱々しく、逆に花の井は武家の妻として凛とした強さが見えたような気がしました。
新悟、さすがに親に似てでかくなってます。浅草の大姫の時よりもひょろりとしてました。15才・・・っぎょ。

「猩々・三社祭」
猩々飲み過ぎだろ。羨ましいぞ。
特に勘太郎が良いと思いました。兄弟二人とも若いから振りのキレはばっちりだけど、勘太郎の踊りの方が余白があるというか、とにかく楽しそう!観てて気持ち良いです。でもこれも兄弟で同じ舞台に立てるというレベルが前提にあるからだと思います。プレッシャーは兄にも弟にも下々の想像を絶するぐらいあるんだろうけど、それが良い舞台の肥やしになってくれればいいですねーって何様か。
三社祭はちょっとメータ上がりすぎて観てたら疲れたかな。かといっておじさんにやれっても難しいが。いつか観た猿弥と右近がきっちりまとまっていたような気がしました。このくらいの位が一番合っているのかも。
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「盲目物語」
あー今年の個人的千秋楽がこの演目か。暗すぎる。あと、舞台効果なんでしょうけど寒すぎる。前の席の人はダウンコート着たまま観劇してました。ホッケーの試合みたいです。
谷崎作品は大大大好きですが、歌舞伎向きではないと断言したい。自虐的で官能的な愛の形は歌舞伎じゃ難しい。デフォルメするものではないからです。勘三郎の弥市は合っている気がしますが、早変わりする秀吉とはバランスが今ひとつではないですか。最初の庭の出から振られ続ける男の情けなさと一途さしか出て無くてさ、もっと秀吉って屈折した人だと思うんですけど。橋之助の勝家も自分のイメージ、エリートで融通の利かない男からあまりにいい男に変わっていてびっくりしました。まーでもよく考えたらお市が共に自害しようって相手だからな。それなりに魅力的だったのかも。

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二月大歌舞伎

娘二人道成寺!!

まじですかーっ!!
玉三郎&菊之助・・・。
今から興奮。

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三谷作品に亀治郎丈続報

三谷作品に亀治郎丈とな!.に関連して。

昨日歌舞伎座でチラシゲット。マジで歌舞伎やるんすかーっつ!!
・・・三谷さん、ちょっとショック。あれ?なんかこう「ボクは畑がちがいますから。」って言い張って欲しかったような。待っていたような。でも結局当方5万力で楽しみにしてます。チラシも勢いあっていいです。今更「ヤマンバ」とか書かれてますけど。

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十二月大歌舞伎 夜の部

「重の井」
「舟弁慶」
「松浦の太鼓」

久しぶりに歌舞伎~。栄養もらってきました。
特に玉三郎版「船弁慶」がとても気に入りました。通常版よりもシンプルな舞台設定。前シテの静御前の歌うような台詞、折角の光り輝やんばかりの玉様のお姿なのに、思わず目を閉じて聴き入ってしまいました。ほふー。弁慶に段治郎代役にて弥十郎、義経に薪車。薪車の義経の花道の場面ではスラッとして凛々しい姿に客席からアレ誰?アレ誰?が連呼されてました。そうじゃろそうじゃろ。私も今だ坂東功一丈との見分けがつきません。

「松浦の太鼓」は初めて観ました。師走、しかも打ち出しにぴったりなお話ですな~。ここまで四十七士が美化されているのはすごい。当時からこうなるべく大衆のニーズがあったということなんでしょうな。

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三谷作品に亀治郎丈とな!

後援会情報ですけど、来年3月にパルコ劇場で行われる染五郎丈主演・三谷幸喜脚本の舞台に亀治郎丈が出演だそうですぜ。こりゃあ大変だ!

しかもタイトルが
「決闘!高田馬場」

ぬはーっ。鼻血出たわ。勘太郎丈も出演するらしい。決まったね、歌舞伎の新演出・・・野田・串田と来たら次は三谷じゃん。歌舞伎座の花道脇から観客に向かってヘコヘコお辞儀する意外に長身な三谷さんが今から想像できますなー。ありかな?なしか。いやそうでもないか。

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2005.10.9 十月大歌舞伎 昼の部

「廓三番叟」
亀治郎丈ってばちょっと痩せたですか?頬の辺りがすっきりしてより若々しい印象。廓って感じしないんだよな。

「通し狂言 加賀見山旧錦絵」
去年三月に翫雀の岩藤、扇雀の尾上、亀治郎のお初で見ました。そのときには確か岩藤が求女に言い寄る場面もあって岩藤の毒々しさが強調されてたような気がします。今回は菊五郎の岩藤、初役とは思わなかった。似合ってます。でももっともっとどぎつい岩藤見たかったなあ。逆に尾上の登場シーンが長くて、ただでさえ思いお話なのにより一層・・・。菊之助のお初は玉三郎の尾上と一緒だとアワアワしすぎて違和感があるようなきがしました。けなげさは満点なんですけど。
しかし菊之助丈が着る矢がすりはとても素敵!いつだったか魚屋宗五郎でも着ていた時もすっきりした立ち振る舞いでぴかーっと光ってました。舞台写真買ったもんね。

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誰?

歌舞伎会の会員雑誌「ほうおう」が送られてきた。むむ、怪しい人影。歌舞伎というにはあまりにアホづら。いや、むしろネクタイやんけ。
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こ、これは。あの方ですね。当方は専ら馴染みのない、松竹新喜劇の。





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藤山寛美でした。
特選DVDが発売だそうですわ。

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2005.9.25 九月大歌舞伎 昼の部

「菅原伝授手習鑑 賀の祝」
「豊後道成寺」
「弥次喜多道中膝栗毛」

母親と叔母と三人で観に行きました。
折角なので私だけは大名行列に紅葉の柄の小紋を着させてもらいました。帯は黒地に鞠と折り鶴。まだ一人では着られないのだよ。すまん、母。還暦祝いの翌日でみんな二日酔いだったのにそんなローテンションの中よく頑張った。青ざめた顔色の割にちょっと得意げな気分で歌舞伎座へ入りました。

で舞台ですが・・・むむー。
一番楽しみにしていたのは「賀の祝」です。とにかく私の歌舞伎狂いは車引きの桜丸から始まったのですからねぇ。でもー。言っちゃ悪いけど、こんなしみったれた芝居だったとは。白太夫の複雑な心境は団四郎に合っていると思いますけどね。桜丸・時蔵はもう登場時点からすでに亡霊?かと思うほど生気がない。それに八重・福助の甲高い鳴き声が一層場を嘘くさいものにしている感じがしました。くっ残念。

「豊後道成寺」ではなんと!!客席でも悩まされていた虻のような大きな蠅が肝心要の蛇体に変わるところで雀右衛門の顔面に飛び回ったのでした。振りなのか蠅を払っているのか曖昧な動作が続き、幕後も客席はややザワザワ。

「弥次喜多」も今ひとつテンポが良くない。母も叔母も退屈しきり。笑いに調子は欠けることのできない要素だと思うんですよね。いかに時事的で誰にでもわかるネタでも放つ間が悪ければ腐った刺身も同然。これも残念でしたーん。

あぁ、勧進帳にしとけばよかった・・・・。

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2005.8.27 八月納涼歌舞伎

第3部「法界坊」
串田劇場~。
なんだこのポスター。
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堕落僧・法界坊の悪の魅力満載。
歌舞伎って上品ぶってるけど、
実はバイオレンスとエロスてんこ盛りだと思う。
R指定必要かも。

吉田家がお取りつぶしになった原因は
お家の家宝・鯉魚の一軸を紛失したから。
跡継ぎである松若が身をやつし、
さらに忠信篤い家臣もそれぞれ身分を隠して松若を助け、
一軸を探索する。
出てくる良い人はみんな吉田家の家臣だと思っていれば間違いない。
そこに悪の権現・堕落僧法界坊が金と色目当てに関わってくる。

このストーリーが面白いと思うのは
松若の許嫁であった野分姫。
探し当てた許婚はすでにお組といい仲であったために
結局振られて法界坊に殺されて、
散々悪事をやらかして殺された法界坊自身の
怨霊と合体して現れるというところがすごい。

野分姫って救いないなぁ。
恋敵のお組から「あの世で仲良くやってね。この世では私が預かるわ」
なんて言われちゃって。
腹立つわ。うらみもするわ。化けて出るわ、そりゃ。

カーテンコールでは串田氏も脇から挨拶してた。

舞台を中村屋の芝居小屋に仕立てていて、
客がのっぺらぼうの人形になっているんだけど、
一番の拍手をもらっていたのは
その芝居小屋の客席中で
後半延々と人形を演じていた役者さん達だったよ。
最後の最後に何をやってくれるのかと思ったら
・・・くーっちょっと切なかった。
切なかった分拍手が大きかったのだと思う。

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2005.8.11第四回亀治郎の会

東京初進出の亀治郎の会に行ってきました。
国立劇場のロビーは熱気に溢れていて、
亀治郎丈その人の意気込みを表しているかのような、
わざとクールビズのような。

「神霊矢口渡」
「船弁慶」

「矢口渡」は筋もわざと勉強しないで観ました。
どうなるのかどうなるのかと気を揉めるように。
揉める?

最初に初な娘が落人に惚れて、
実は父親がその男の命をねらっていることを知ると
身代わりに刺されてまで、男を逃がす。

・・・なんだ?なんだ?
そんなに好きか?

娘役としてはかなり急展開だと思います。
まだ亀治郎のお舟に「十二夜」の麻阿がだぶった人もいるかも。
いないか。いるわけないか。
この演目で一番なのは絶対に団四郎の頓兵衛です。
白髪頭で日に焼けた、強欲な父親。
しつこく手負いの娘と立ち合いをするから
いつ娘に情けを見せるのだろうかと思ったら
最期の最期までごっつい悪役でした。
花道の引っ込みも独特で面白い。
調べたところによると「蜘手鮹手」というらしい。
ツケが妙に手拍子風で長く続くので
なんだ、ここはアレか?手拍子を求められているのか?我々は?と
少し挙動不審になったんですけど、私だけですか?


花道脇の席だったので逆光のライトにあたって
シルエットになった団四郎丈が本当にかっこよかったっす。


「船弁慶」
おお!おお!まーべらす!!
自主公演の良いところで、
それは変わった演出や振りが観られること。
だから船弁慶みたいな大曲はとても楽しみだった。
誰が義経やるんだろうとぼんやり考えていたら
出てきたのは男雛のような尾上右近丈。
いい声してたわぁ。
いい声と言えば弁慶の愛之助丈も好きです。
知盛の亡霊を退治するところは近所の子供が
数珠を真剣にじゃらじゃらいわせているようだったけど
最初の重々しい出はかっこいー。

亀治郎の静、右近の義経相手だとちょっとこっちが
のめり込めないというか。勝手ですけど。
ばってん、知盛の亡霊は鳥肌もの!
帰り道すがらはこっちが亡霊になるくらい。
亡霊が半蔵門を目指してわらわら歩いていた。
特に知盛の悲しい顔が強調されていてわかりやすい。

来年も国立劇場に決定したと告知があった。
楽しみデスヨ。
のだめにもなるってもんです。

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2005.7.16 NINAGAWA十二夜

話題騒然のNINAGAWA十二夜。
思いっきりネタバレですよ。これから観る人はお気をつけ遊ばせ。

とにかく長いです、休憩入れて4時間40分。
わおー。
エコノミークラス症候群になるかもしれないが、
ちっとも飽きさせない展開で本当に面白かった。
戯曲としても完成度高いよね・・・ってシェイクスピアに向かってかなり尊大ですか。そうですか。
鏡を使った幻想的な序幕は鳥肌モノ。
一緒に行った叔母もさすがに居眠りできず。

歌舞伎における「男が女として生きる」二重性、
この物語上の双子が見せる人物の二重性、
その他の登場人物が演じる人としての「
理想と現実」「外面と本音」などの二重性を鏡が象徴している。
それを具象化するのにぴったりなのが菊之助だろうと思う。
今のところ、彼しかいないと思う。
琵琶姫が男装して獅子丸となり、
主である大篠左大臣を愛してしまうという妖しさ、
っていうかややこしさ?をここまで見事に演じてくれるとこっちもすっきりする。
歌舞伎様式に限らず、これはそうそう簡単には舞台化できないシロモノだ。
なんかもう奇跡に近い舞台だと思う。
観られて本当に良かった。
ありがとう叔母様!

私の贔屓である亀治郎丈も
歌舞伎座の上演だからあまり大きなお役ではないだろうと
期待していなかったけれど面目躍如の大活躍。
舞台の1/4は彼の働きでしょう。
麻阿(原作ではマライアだってさ・・・)は織笛姫の腰元でありながら、
その姫の叔父である洞院と恋仲。
しかも彼らと組んで自惚れ屋の坊太夫にいたずらをしかける
。その中心が彼女。実際はもう少し年嵩の女性なんだと思うけど、
意外とあの若さで策略、と言っても単なるいたずらだけど
それをこなすというところが現代の長けた女性像って感じで似合っていた。
他の俳優をあてるならおそらく「桜姫」の長浦をやった扇雀でしょう。

舞台転換など気になるところはあるけど
総じてブラボーです!
再演を期待します。

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2005.7.10 松竹座七月大歌舞伎 夜の部

日帰りで行って来ました。しかも当直明け。よくやる。だってWeb松竹の戻りチケットが偶然とれてしまったんだからしょうがない。これも運命であったのだろう。「研辰観るべし」のお告げだったに違いない。
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夜の部
「宮島のだんまり」
口上代わりの一幕。歌舞伎座よりも狭い舞台にこれでもかと幹部俳優がまとまりのない衣装でうろうろしていた。だんまりがメインなんだからうろうろするのが当たり前か。せまいとはいえ、どこを観て良いのか迷うくらい。何がなにやら。
「大津絵道成寺」
鴈治郎の五変化。かわいらしい!鴈治郎って何歳なんだろ。昭和六年生まれ・・・ぬぬ!七四才!!愛嬌のある顔、特にあの視線がかわいい。七四才に完敗だわ。動きにもキレがあるし、観てて気持ちがいい。ただ最後の鬼(普通の道成寺なら蛇か)になりかける時のおどろおどろしい感じが足裁きが雑でオッサン感になってしまっていたような。いやもうオッサンでもないんだけど。
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「研辰の討たれ」
幕開けの影絵がスタイリッシュ、しかも現代劇臭くなくてすんなり入ってくる。ゾクゾクした。再演を重ねるにつれてテンポがよくなっていると出演俳優が皆口を揃えるように、確かに早い展開。染五郎・福助あたりはもう何を言っているのかわからない。雰囲気で納得するべきなのだろうか。回り舞台の使い方も立体的でかっこいいなぁ。従来の歌舞伎はやはり平面的なのっぺりしたものなんだと実感する。
で、辰次は死んだね。happy endingではないからこそこの舞台に限ってはカーテンコールがお約束になったんじゃないの?私は死んだことをじんわり味わいたかったな。辰次が死んだことで群衆心理の怖さがジワジワのぼってくるはず。これがなんとか生き延びてしまったら、辰次が自分に例えた散る紅葉の儚さも中途半端になるし。

いやーでも大阪日帰りでも観に来た甲斐あり。ちょうどバーゲン中だから買い物もできた。旅先での買い物って好きなんだよね。その土地の人になって気分で普段使いの物を購入。

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「桜姫東文章」歌舞伎オン・ステージ

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Amazonのマーケットプレイスを初めて利用して念願の「桜姫東文章」を手に入れた。版元でも絶版だし、ネットの古本屋さんにもおいてなかったのでほとんど諦めていたけど良かったー!意外と簡単、期待しないで待っているとすぐに売り手が。しかも最高に質がいい。新品みたい。いやたぶん新品だこれ・・・。まあ、大人の世界の事情があるのやもしれぬが。これで我が家でもあの倒錯した世界を存分に味わうことができるのだ。いえーい。

「えぇ、よしねぇな。そんなしみったれたものは、自らはすかねぇわな。」

 

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