2008.9月国立劇場文楽公演「奥州安達原」
鬼ファンとしては必見の今月の文楽でした。
しかし鬼までの道のりが長かった・・・2時間半休憩なし。
途中何回か意識がとぎれました。
今までの鬼文献で散々勉強していたはずなのに、どうもストーリーが解せません。みんな挙動不審すぎ。阿部貞任は妻も母も死ぬ羽目になったのに大事な一振は義家に返しちゃうし、様々策を練った義家も弟宗任をあっさり解き放つし、もうこの人たち一体何がしたいのさ。
袖萩のところは歌舞伎の方が良かったなぁ。自害したときの大げさな振りが苦手です。
後半「一つ家の段」はすごかった。鬼女・岩手が恋絹の腹を引き裂くとこなんざスプラッター。お腹の中身まで出てくるとは思わなかった。ここはほんとに国立劇場なのかと目を疑いました。さらに出てくる人出てくる人みんな「実は・・・。」っつって正体をばらしていくからもう何がなにやら全く。でも面白かった。できれば袖萩んところは短めで岩手中心の再演を望みます。
鬼的感想としては、岩手は終始一貫してお家再興のために手段を選ばなかったということはわかった。むちゃくちゃやっているけど本人からすれば全てがお家のため当然・必然のことだったのかも。そこに我欲・妄執は微塵もないわけで、そういう意味では岩手は鬼ではないと思います。
元ネタではお主の娘を助けるため知らずに自分の娘を手にかけてしまったことから狂女となり、鬼と呼ばれることになります。
「陸奥の 安達ヶ原の 黒塚に 鬼こもれりと 聞くはまことか」
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